NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成22年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅱ 問21

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

送信元を詐称した電子メールを拒否するために,SPF(Sender Policy Framework)の仕組みにおいて受信側が行うことはどれか。

選択肢

  1. ア
    Resent-Sender:,Resent-From:,Sender:,From:などのメールヘッダ情報の送信者メールアドレスを基に送信メールアカウントを検証する。
  2. イ
    SMTPが利用するポート番号25の通信を拒否する。
  3. ウ
    SMTP通信中にやり取りされるMAIL FROMコマンドで与えられた送信ドメインと送信サーバのIPアドレスの適合性を検証する。
  4. エ
    付加されたディジタル署名を受信側が検証する。
解き方のヒントを見る

ネットワーク用語を比べる視点

ネットワーク分野の択一問題では、用語の定義だけでなく、対象となる範囲、役割、使われる場面、他の概念との関係を整理し、説明の条件が一致しているかを落ち着いて照合します。

この問題で問われていること

今回の確認は、各説明が示す用語の役割と適用範囲の対応関係に絞ります。名称の似ている概念を混同せず、説明中の主語、対象、目的が同じ視点で述べられているかを見比べてください。

視点

用語を比較するときは、まずその概念が何を対象にし、どのような役割を担い、どの場面で使われるものとして説明されているかを整理します。次に、説明の主語と対象の粒度をそろえ、似た語との関係が一貫しているかを確認します。

確認ポイント

  • 説明の主語と対象は、同じ粒度で対応しているか
  • その用語に期待される役割と、説明された目的は整合しているか
  • 利用場面や関連概念との関係が、説明全体で一貫しているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

SPFは、SMTP通信のMAIL FROMで示された送信ドメインについて、DNSなどで公開された送信許可情報と、実際に接続してきた送信サーバのIPアドレスを照合する仕組みです。したがって、送信ドメインと送信サーバIPアドレスの適合性を検証するウが正解です。

理由

SPFでは、SMTP通信中のMAIL FROMコマンドで示される送信ドメインを基準に、そのドメインが送信を許可しているIPアドレスから接続されたかを受信側が確認します。送信元を詐称したメールでは、この対応関係が一致しない可能性があります。

比較

メールヘッダのFromなどを基にアカウントを検証する方式ではなく、SMTPポート25を一律に拒否する方式でもありません。また、付加されたディジタル署名の検証は署名方式の説明であり、SPFの確認内容とは異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。SPFが確認するのは、Resent-Sender、Resent-From、Sender、Fromなどのメールヘッダに記載された表示上の送信者アドレスを基に、送信メールアカウントそのものを検証することではありません。SMTP通信の送信ドメインと接続元IPアドレスの関係を確認します。

選択肢イ

これは不正解だよ。SMTPが利用するポート番号25の通信を拒否すると、正当なメール送信まで一律に遮断してしまいます。SPFはポート番号を拒否する仕組みではなく、SMTP通信で示された送信ドメインと、実際の送信サーバのIPアドレスが適合するかを検証します。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。SPFでは、SMTP通信中のMAIL FROMコマンドで示された送信ドメインを手掛かりに、そのドメインが送信を許可しているサーバの情報と、実際に接続してきた送信サーバのIPアドレスを照合します。送信元詐称の検出に適した確認です。

選択肢エ

これは不正解だよ。付加されたディジタル署名を受信側が検証するのは、署名によって作成者や内容の正当性を確認する認証方式の説明です。SPFはディジタル署名を検証する仕組みではなく、SMTPの送信ドメインと接続元IPアドレスの適合性を確認します。

学習のポイント

SPFの検証対象と、メールヘッダ認証・通信遮断・ディジタル署名との違いを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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