NWネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ

平成24年度秋期 ネットワークスペシャリスト 午前Ⅰ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

図の回線網における福岡・東京間の回線の稼働率はおよそ幾らか。ここで,隣接するノード間の回線の稼働率は,全て0.9とする。
福岡,大阪,東京,名古屋を結ぶ全ての回線だけを含む回線網図。
福岡,大阪,東京,名古屋を結ぶ全ての回線だけを含む回線網図。

選択肢

  1. ア
    0.81
  2. イ
    0.88
  3. ウ
    0.89
  4. エ
    0.98
解き方のヒントを見る

経路の成立条件を見極める視点

回線網の稼働率を考えるときは、個々の数値を先に計算せず、経路全体がどの条件で利用可能とみなされるかを整理し、構成要素の関係と問題中の前提を丁寧に順に確認します。

この問題で問われていること

確認の中心は、経路を構成する要素と利用可能と判定される条件の対応です。図や説明の前提を読み、どの状態を一つの経路の成立として扱うか、定義の範囲に注目してください。

視点

稼働率の整理では、部品ごとの値だけでなく、経路を成立させる条件と各要素の関係を切り分けて考えます。まず前提を言葉で整理し、その後に必要な計算へ進むと、解釈のずれを抑えられます。

確認ポイント

  • 経路全体が利用可能と判定される条件は何か
  • 各構成要素の状態が経路の成立条件にどう関わるか
  • 図や説明にない前提を勝手に置いていないか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

福岡―大阪は必須で、その先に大阪―東京の直接経路と大阪―名古屋―東京の代替経路があります。共通部分と代替部分を分けて稼働率を求めると、0.8829となり、選択肢では0.88です。

理由

福岡から東京へは、福岡―大阪の回線を必ず通ります。その後は大阪―東京の直接回線、または大阪―名古屋―東京の経路のいずれかが利用できます。問題の標準的な稼働率計算に従うと、0.9×[1−(1−0.9)(1−0.9^2)]=0.8829となります。稼働率は無次元量です。

比較

共通する福岡―大阪を先に考え、残りを代替経路として扱うことがポイントです。直接経路だけを計算すると冗長性を無視し、福岡―大阪を除くと対象範囲が大阪以降に限定されます。最後は0.8829を小数第2位に丸めます。

選択肢ア

これは不正解だよ。0.81は二つの回線を直列に使う一経路だけを0.9×0.9で評価した値です。図では別経路も利用できるため、福岡―大阪を共通に含む経路構成を反映しておらず、冗長性を落としています。稼働率は無次元で、単位の違いではありません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。福岡―大阪を必ず通り、その先は大阪―東京の直接回線か、大阪―名古屋―東京の経路が使えると考えます。各回線の稼働率を0.9とすると、0.9×[1−(1−0.9)(1−0.9^2)]=0.8829で、稼働率を小数第2位に丸めて0.88です。

選択肢ウ

これは不正解だよ。0.89は、正しい計算値0.8829に対して小数第2位を切り上げた値に相当します。小数第2位までの通常の丸めでは0.88となり、図の共通回線と二つの経路の条件を反映した丸め方ではありません。稼働率は無次元です。

選択肢エ

これは不正解だよ。0.98は、大阪から東京までの部分だけを、直接回線と名古屋経由の代替経路で計算した値0.981を丸めたものです。福岡―大阪の稼働率0.9を直列条件として掛けていないため、福岡―東京全体を対象とする設問の条件から外れます。単位はありません。

学習のポイント

直列回線と代替経路を分けて稼働率を計算する方法を学びます。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度秋期 ネットワークスペシャリスト試験 午前Ⅰ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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