DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

容量がa Mバイトでアクセス時間がxナノ秒の命令キャッシュと,容量がb Mバイトでアクセス時間がyナノ秒の主記憶をもつシステムにおいて,CPUからみた,主記憶と命令キャッシュとを合わせた平均アクセス時間を表す式はどれか。ここで,読み込みたい命令コードが命令キャッシュに存在しない確率をrとし,キャッシュ管理に関するオーバーヘッドは無視できるものとする。
命令キャッシュと主記憶を合わせた平均アクセス時間について,分数を含む四つの数式選択肢。
命令キャッシュと主記憶を合わせた平均アクセス時間について,分数を含む四つの数式選択肢。

選択肢

  1. ア
    ((1-r)・a/(a+b))・x+(r・b/(a+b))・y
  2. イ
    (1-r)・x+r・y
  3. ウ
    (r・a/(a+b))・x+((1-r)・b/(a+b))・y
  4. エ
    r・x+(1-r)・y
解き方のヒントを見る

平均アクセス時間の見方を整理する

命令を取り出す場面で、複数の記憶階層がどのように関わるかを切り分け、各条件の意味と全体への影響を順に確認します。数値だけを先に組み合わせず、文章の前提を保ったまま考えることが大切です。

この問題で問われていること

確認する観点は、命令キャッシュに関する条件と主記憶に関する条件を別々に読み取り、それらが平均という指標の中でどの役割を持つかを整理することです。特定の選択肢へ結び付けず、条件同士の関係だけに注目してください。

視点

複数の記憶階層を含む性能指標では、各条件が示す対象、発生する場面、全体への影響を分けて整理すると、文章の前提を保ちながら比較しやすくなります。

確認ポイント

  • 各条件が何を表しているかを区別する
  • 平均という指標の対象範囲を確認する
  • 条件同士の関係を文章に沿って整理する
正解と解説を見る

正解

イ

解説

命令コードがキャッシュに存在する確率は1−r、そのアクセス時間はxナノ秒です。存在しない確率はrで、その場合の主記憶アクセス時間はyナノ秒となるため、平均アクセス時間は各時間を発生確率で重み付けして求める。

理由

命令コードが命令キャッシュに存在する確率は1−rなので、その場合はxナノ秒でアクセスする。存在しない確率はrであり、その場合は主記憶のyナノ秒を用いる。したがって、平均アクセス時間は、単位をそろえた加重平均として(1−r)×xナノ秒+r×yナノ秒となる。

比較

容量a Mバイト、b Mバイトは各記憶装置の容量を表す条件であり、問題文ですでに与えられた存在確率・不在確率を容量比で置き換える根拠はない。各式を、確率がヒット時・ミス時のどちらに対応しているか、アクセス時間の単位がx・yのどちらかという観点で比較する。

選択肢ア

これは不正解だよ。容量aとbの比率を確率の重みとして含めていますが、問題文で指定された場合分けの確率は存在時が1−r、不在時がrです。容量はMバイト、時間はナノ秒で単位も異なり、容量比を掛ける根拠はありません。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。命令キャッシュに存在する確率1−rのときはxナノ秒、存在しない確率rのときは主記憶のyナノ秒です。よって平均アクセス時間は、それぞれを確率で重み付けした(1−r)×x+r×yナノ秒になります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。容量比を重みに使っているうえ、xナノ秒にr、yナノ秒に1−rを対応させています。問題文では不在確率rが主記憶アクセスに対応するため、確率の対応も容量の扱いも条件と一致しません。

選択肢エ

これは不正解だよ。xナノ秒の命令キャッシュアクセスに不在確率rを掛け、yナノ秒の主記憶アクセスに存在確率1−rを掛けています。実際の条件では、キャッシュの存在時が1−r、不在時がrなので、確率の対応が逆です。

学習のポイント

キャッシュヒット率・ミス率と期待値による平均アクセス時間の計算を確認する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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