DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

令和7年度秋期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問21

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

秘密鍵が漏えいした場合であっても,過去に通信した暗号文を復号することができないという暗号技術の性質はどれか。

選択肢

  1. ア
    一方向性
  2. イ
    前方秘匿性
  3. ウ
    第二原像計算困難性
  4. エ
    等価安全性
解き方のヒントを見る

過去通信を考える確認視点

鍵に関する性質を検討するときは、漏えいが起きた時点と、保護対象となる通信の時期を分けて整理します。過去と将来を混同せず、何が影響を受け得るかを確認しましょうね。

この問題で問われていること

一つの観点として、長期的に使われる情報と各通信で扱われる情報の関係を時系列で確認し、後から判明した情報が、どの範囲の通信に関係し得るかを丁寧に切り分けてください。

視点

暗号技術の性質を整理する際は、秘密情報の寿命、生成や更新の単位、漏えいが判明した時点、保護したい通信の時期を同じ表に置き、依存関係を確認します。名称や印象だけで判断せず、前提となる脅威と対象範囲を分けて考えることが重要です。

確認ポイント

  • 漏えいした情報が、どの時点の通信に関係し得る前提かを確認する。
  • 通信ごとの情報と長期的な情報を区別し、依存関係を整理する。
  • 過去・現在・将来の保護対象を分け、影響範囲の考え方を比較する。
正解と解説を見る

正解

イ

解説

秘密鍵が後に漏えいしても、それ以前に行われた通信の暗号文を復号できない性質は前方秘匿性です。過去の通信を保護する性質として、他の選択肢と区別する。

理由

前方秘匿性は、通信後に長期的な秘密鍵などが漏えいしても、過去に記録された暗号文の復号を防ぐ性質です。設問の「過去に通信した暗号文を復号することができない」という条件と一致する。

比較

一方向性は逆算の困難さ、第二原像計算困難性は同じ出力となる別入力の探索困難性に関する性質です。等価安全性は暗号方式や問題の安全性を同等とみなす考え方で、過去通信の保護を直接表す用語ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。一方向性は、ある入力から得られた出力を基に、元の入力を逆算することが困難である性質を指す。秘密鍵が漏えいした後も、過去の暗号文を復号できないという通信履歴の保護を直接表す用語ではない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。前方秘匿性は、将来、秘密鍵などの長期的な秘密情報が漏えいしても、それ以前に行われた通信の暗号文を復号できないようにする性質である。設問が示す過去の通信の保護と一致する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。第二原像計算困難性は、ある入力と同じハッシュ値になる別の入力を見つけることが困難である性質を指す。秘密鍵の漏えい後に過去の暗号文を復号できないという条件とは、対象も脅威も異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。等価安全性は、ある暗号方式の安全性を、別の計算問題や方式の安全性と対応付けて評価する考え方である。秘密鍵漏えい後の過去通信の復号防止を表す性質ではない。

学習のポイント

暗号用語は、守る対象と漏えい後の影響範囲を結び付けて覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度秋期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問21(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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