DBデータベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ

平成30年度春期 データベーススペシャリスト 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

DBMSに実装すべき原子性(atomicity)を説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    同一データベースに対する同一処理は,何度実行しても結果は同じである。
  2. イ
    トランザクション完了後にハードウェア障害が発生しても,更新されたデータベースの内容は保証される。
  3. ウ
    トランザクション内の処理は,全てが実行されるか,全てが取り消されるかのいずれかである。
  4. エ
    一つのトランザクションの処理結果は,他のトランザクション処理の影響を受けない。
解き方のヒントを見る

トランザクション特性の見分け方

各選択肢を個別に暗記するのではなく、処理のどの段階や関係者に関わる説明なのかを読み取り、特性が示す役割と影響範囲の対応を整理して判断しましょう。用語の印象だけで決めず、説明の対象を確認することが大切です。

この問題で問われていること

この問題では、各記述がトランザクション処理のどの観点を説明しているかを見極めることに集中し、処理全体への影響と説明の対象が一致しているかを確認してください。まず記述の主語を捉えましょう。

視点

特性を整理するときは、記述の主語、対象となる処理、期待される影響範囲を分けて読み、同じ観点について説明しているかを確認します。

確認ポイント

  • 記述の主語と対象を確認する
  • 処理のどの段階に関する説明か整理する
  • 説明の影響範囲が観点と合っているか確認する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

原子性とは、トランザクション内の処理を一体として扱い、全て実行されるか、全て取り消されるかのどちらかにする性質です。

理由

トランザクションは複数の処理をまとめた単位であり、途中まで実行された状態を確定させない。したがって、全てが実行されるか、全てが取り消されるかのいずれかとなる性質が原子性です。

比較

同じ処理を繰り返しても結果が同じという説明は冪等性に関するもので、原子性ではありません。完了後の障害に対する更新内容の保証は永続性、他のトランザクションの影響を受けない性質は分離性を表します。

選択肢ア

これは不正解だよ。同一処理を何度実行しても結果が同じという内容は、処理を繰り返したときの結果に関する性質であり、トランザクション内の処理を全体として完了または取消しにする原子性の説明ではない。原子性は処理の一部だけが確定することを防ぐ。

選択肢イ

これは不正解だよ。トランザクション完了後にハードウェア障害が発生しても更新内容を保証するという内容は、完了した処理結果を保持する永続性に関する説明である。原子性が扱うのは、トランザクション内の処理を全体として実行または取消しにすることだ。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。トランザクション内の処理が全て実行されるか、全て取り消されるかのいずれかになるという内容は、処理を分割された中間状態で確定させない原子性を表している。処理の一部だけが反映されることを防ぐ性質である。

選択肢エ

これは不正解だよ。一つのトランザクションの処理結果が他のトランザクション処理の影響を受けないという内容は、同時実行時の干渉を抑える分離性に関する説明である。原子性は、他処理との関係ではなく、一つの処理単位の完了または取消しを扱う。

学習のポイント

ACID特性の原子性・永続性・分離性を、処理結果の扱い方で区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度春期 データベーススペシャリスト試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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