AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

令和5年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

クリプトジャッキングに該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    PCに不正アクセスし,そのPCのリソースを利用して,暗号資産のマイニングを行う攻撃
  2. イ
    暗号資産取引所のWebサイトに不正ログインを繰り返し,取引所の暗号資産を盗む攻撃
  3. ウ
    巧妙に細工した電子メールのやり取りによって,企業の担当者をだまし,攻撃者の用意した暗号資産口座に送金させる攻撃
  4. エ
    マルウェア感染したPCに制限を掛けて利用できないようにし,その制限の解除と引換えに暗号資産を要求する攻撃
解き方のヒントを見る

記述を三つの観点で整理する

事例を読むときは、文章中の事実と解釈を分け、何が起きたかを時系列に沿って整理してから、対象・行為・結果の関係を落ち着いて確認しましょう。

この問題で問われていること

最初に、各記述が事実として直接述べられている内容か、それともそこから導いた評価や推測かを見分け、根拠の強さに注目して整理してください。

視点

事例の各文を、観測された出来事、関係する対象、そこから生じた状態変化という観点で読み分けます。ただし、文中に明示された情報と自分の推測を混同しないことが重要です。

確認ポイント

  • 記述の根拠が本文中に明示されているか確認する
  • 出来事とその結果を同じものとして扱っていないか見直す
  • 対象・行為・影響の対応関係を文章に沿って整理する
正解と解説を見る

正解

ア

解説

クリプトジャッキングは、他者のPCなどへ不正アクセスし、その計算資源を無断で利用して暗号資産のマイニングを行う攻撃です。暗号資産を直接盗む攻撃や送金をだます攻撃、身代金を要求する攻撃とは区別されます。

理由

クリプトジャッキングは、攻撃者が他人のコンピュータの処理能力や電力などを無断で使い、暗号資産のマイニングを実行する攻撃です。設問では、PCへ不正アクセスした上で、そのPCのリソースを利用してマイニングを行う攻撃がこの定義に該当します。

比較

他の選択肢はいずれも暗号資産に関係しますが、目的や手段が異なります。取引所の資産を盗む攻撃、担当者をだまして送金させる攻撃、PCを使えなくして解除と引換えに暗号資産を要求する攻撃は、PCの計算資源をマイニングに使うクリプトジャッキングとは別の攻撃です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。PCに不正アクセスし、そのPCのリソースを利用して暗号資産のマイニングを行う攻撃は、他者の計算資源を無断利用してマイニングするクリプトジャッキングの説明に一致する。暗号資産を直接盗むのではなく、PCの処理能力などを悪用する点が該当の根拠である。

選択肢イ

これは不正解だよ。暗号資産取引所のWebサイトに不正ログインを繰り返し、取引所の暗号資産を盗む攻撃は、保管されている暗号資産そのものを窃取する攻撃である。被害者のPCのリソースを使ってマイニングする内容ではないため、クリプトジャッキングには該当しない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。巧妙に細工した電子メールで企業の担当者をだまし、攻撃者の用意した暗号資産口座へ送金させる攻撃は、相手の判断をだまして送金させるものだ。PCのリソースを無断利用してマイニングする攻撃ではないため、クリプトジャッキングとは異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。マルウェア感染したPCに制限を掛け、利用できない状態にして、解除と引換えに暗号資産を要求する攻撃は、いわゆる身代金を要求する攻撃である。PCの計算資源を使ってマイニングする内容ではないため、クリプトジャッキングには当たらない。

学習のポイント

暗号資産を利用する攻撃を、資産の窃取・送金詐欺・身代金要求・計算資源の無断利用に分類する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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