AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
令和3年度秋期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問1
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アEDMモデル
- イOODAループ
- ウPDCAサイクル
- エSDCAサイクル
解き方のヒントを見る
ITガバナンスを考える視点
組織全体の方向性と、情報技術に関する意思決定がどのようにつながるかを軸に、説明の対象・責任の所在・継続的な見直しの有無を落ち着いて確認しましょう。個別の用語だけで判断せず、全体の関係を読み取ることがポイントです。
この問題で問われていること
確認する観点は、説明が個別の作業手順ではなく、組織の目的に沿ってITに関する判断や管理をどう整えるかという視点で書かれているかどうかに絞ります。各文が示す範囲と役割のつながりを丁寧に見比べましょう。
視点
ITに関する活動を評価するときは、対象となる範囲、意思決定に関わる主体、組織目標との結び付き、実施後の監視や改善という流れを整理します。表現の細部より、説明がどの視点を中心にしているかを捉えることが大切です。
確認ポイント
- 説明の主語が、個人や一部門に限定されていないか確認する。
- 組織の目的や方針との関係が、どのように示されているか確認する。
- 判断後の監視、評価、見直しまで視野に入っているか確認する。
正解と解説を見る
正解
ア
解説
システム管理基準(平成30年)では、ITガバナンスの説明として、経営者がITについて評価、指示、モニタリングを行う統治の枠組みを示している。EDMモデルはこの考え方に対応するため正しい。OODAループ、PDCAサイクル、SDCAサイクルはいずれもITガバナンスそのものを説明する用語ではありません。
正答の理由
EDMモデルは、Evaluate(評価)、Direct(指示)、Monitor(モニタリング)から成り、経営者がITの利用や管理を評価し、方向付け、監視するというITガバナンスの役割を表します。したがって、システム管理基準におけるITガバナンスの説明として適切です。
用語の比較
OODAループは観察・状況判断・意思決定・行動を繰り返す意思決定の枠組みであり、PDCAサイクルは計画・実行・評価・改善の管理手法です。SDCAサイクルも標準化と改善に関わる考え方で、ITガバナンスの説明に採用される統治モデルとは異なる。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。EDMモデルは、評価する、指示する、モニタリングするという経営者の役割を表す。ITをどのように利用・管理するかについて、経営者が方向付けと監督を行うITガバナンスの考え方に対応しているため、この設問の説明として適切である。
選択肢イ
これは不正解だよ。OODAループは、観察、状況判断、意思決定、行動という流れを繰り返し、変化する状況に対応するための意思決定の枠組みである。ITガバナンスにおける経営者の評価・指示・監視を直接表すモデルではないため、該当しない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。PDCAサイクルは、計画、実行、評価、改善を繰り返して業務や管理活動を継続的に改善する手法である。改善活動には有用だが、経営者がITを評価し、指示し、監視するITガバナンスの説明そのものではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。SDCAサイクルは、標準化した業務を維持し、その上で改善につなげるための管理の考え方である。業務の標準維持や改善に関するサイクルであり、経営者によるITの評価・指示・監視を表すITガバナンスのモデルとは目的が異なる。
学習のポイント
ITガバナンスの統治モデルと、業務改善に用いる管理サイクルを目的で区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度秋期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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