AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成27年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問1

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システム監査技法であるITF(Integrated Test Facility)法の説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    監査機能をもったモジュールを監査対象プログラムに組み込んで実環境下で実行し,抽出条件に合った例外データ,異常データなどを収集し,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
  2. イ
    監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け,実稼働中にテストデータを入力し,その結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合して,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
  3. ウ
    システム監査人が準備した監査用プログラムと監査対象プログラムに同一のデータを入力し,両者の実行結果を比較することによって,監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
  4. エ
    プログラムの検証したい部分を通過したときの状態を出力し,それらのデータを基に監査対象プログラムの処理の正確性を検証する方法である。
解き方のヒントを見る

監査技法を整理する一つの視点

システム監査技法の設問では、用語の印象だけで判断せず、監査の目的と確認対象、得られる証拠の性質がどのようにつながるかを一つの観点から丁寧に確かめ、各説明の役割を落ち着いて整理します。

この問題で問われていること

各選択肢を読むときは、監査で確かめたい対象と、その確認結果をどのような根拠として扱うかの対応関係に注目し、表現の細部よりも、目的に対して確認手段の位置付けが整っているかを見ます。

視点

監査技法を整理するときは、目的・対象・根拠の関係を切り分け、同じ言葉が示す範囲を文脈に沿って捉えます。個別の名称を暗記するより、確認したい事実と得られる証拠の結び付きを確認することが重要です。

確認ポイント

  • 監査で確かめる対象は何か
  • その確認を支える根拠は何か
  • 目的と根拠の対応に無理がないか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

ITF法は、監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け、実稼働中にテストデータを入力し、あらかじめ用意した正しい結果と照合して処理の正確性を検証する方法です。

理由

ITFは、通常の実稼働環境に監査用の口座を設け、そこへテストデータを入力する。処理結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合し、監査対象プログラムの処理が正確かを確認する。

比較

監査機能を組み込んで異常データを収集する方法、監査用プログラムと同一データの結果を比較する方法、指定箇所の通過時点の状態を出力する方法は、ITFとは異なる技法です。

選択肢ア

これは不正解だよ。監査機能をもったモジュールを監査対象プログラムに組み込み、実環境で例外データや異常データを収集する説明である。ITFの、監査用口座へテストデータを入力して結果を照合する仕組みとは異なる。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。監査対象ファイルにシステム監査人用の口座を設け、実稼働中にテストデータを入力する。その結果をあらかじめ用意した正しい結果と照合して、監査対象プログラムの処理の正確性を検証する説明である。

選択肢ウ

これは不正解だよ。システム監査人が準備した監査用プログラムと監査対象プログラムに同一のデータを入力し、両者の実行結果を比較する方法である。ITFの監査用口座を実稼働中に利用する説明ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。プログラムの検証したい部分を通過したときの状態を出力し、そのデータを基に処理の正確性を検証する方法である。これは指定箇所の状態を確認するスナップショット法の説明であり、実行経路を記録するトレーシング法ではない。

学習のポイント

ITF法と他の監査技法を、データ投入方法と検証方法で区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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