AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
平成26年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア企業の全てのシステムを対象とするのではなく,システムの復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
- イ災害などへの対応のために,すぐに使用できるよう,バックアップデータはコンピュータ室内又はセンタ内に保存しておく。
- ウバックアップの対象は,機密情報の中から機密度を勘案して選択する。
- エ被害のシナリオを作成し,これに基づく“予防策策定手順”を策定する。
解き方のヒントを見る
緊急時対応計画の目的から考える
緊急時対応計画に関する検討では、計画が何を達成するために作られるのかという目的を先に確認し、問われている内容がその目的の達成に役立つかどうかを一つの観点として落ち着いて照らし合わせることが大切です。
この問題で問われていること
この問題では、障害時の備えとして計画を策定する際の考え方が問われています。用語の印象や一般論の聞こえの良さに頼らず、計画の目的と整合しているかという一点に絞って、提示された内容を自分の言葉で説明できるか確かめてください。
視点
緊急時対応計画を学ぶときは、まずその計画が何を守り、どのような状態を目指すものなのかを自分で言語化しておくと判断の軸が定まります。そのうえで、検討している内容がその目的に照らして筋が通っているかを考えると、言葉の印象に左右されにくくなります。
確認ポイント
- 緊急時対応計画が何を守ろうとしているのかを自分の言葉で説明できるか
- 検討している内容が、その目的の達成に直接つながるかを確認したか
- 言葉の印象ではなく、目的との整合性を基準に判断しているか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
コンティンジェンシープランでは、災害や障害が発生した場合に備え、復旧すべきシステムや手順を定める。対象は全システム一律ではなく、復旧の重要性と緊急性を勘案して決定する。
理由
コンティンジェンシープランは、災害や障害などの不測の事態が発生した場合に、業務やシステムを継続・復旧させるための計画です。すべてのシステムを同じ優先度で対象にするのではなく、復旧の重要性と緊急性を勘案して対象を決定する。
比較
バックアップデータは同時被災を避けるため、コンピュータ室内や同一センタ内だけでなく、災害の影響を受けにくい別拠点などへの保管を検討する。バックアップ対象は機密度だけで決めず、業務継続や復旧の必要性も考慮する。また、被害シナリオに基づいて定めるのは予防策だけではなく、発生後の緊急時対応や復旧の手順です。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。コンティンジェンシープランの対象は、企業内の全システムを一律に含めるのではない。災害や障害が起きたときの業務への影響を踏まえ、各システムについて復旧の重要性と緊急性を勘案して、計画の対象や優先順位を決定する。
選択肢イ
これは不正解だよ。災害時にすぐ利用できることだけを理由に、バックアップデータをコンピュータ室内又は同一センタ内へ保存するのは不適切である。同じ場所に保存すると、火災や水害などで本体とバックアップが同時に失われるおそれがあるため、別拠点などへの保管を考える。
選択肢ウ
これは不正解だよ。バックアップの対象を機密情報の中から機密度だけで選ぶものではない。バックアップの必要性は、機密性だけでなく、業務上の重要性、障害発生時の影響、復旧の緊急性などを含めて判断する必要があるため、この説明だけでは留意点として不十分である。
選択肢エ
これは不正解だよ。被害のシナリオを作成して、それに基づく手順を定める考え方自体は関係するが、ここで示されているのは予防策策定手順である。コンティンジェンシープランでは、被害発生後の緊急時対応や、業務・システムを復旧するための手順を定める点が重要である。
学習のポイント
対象範囲の決定基準と、バックアップ保管場所、復旧手順、予防策の違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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