AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
平成24年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問9
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア開発部門のプログラマが運用部門のオペレータを兼務しない。
- イ購買管理で購入物品の検品確認と検品確認入力を同じ担当者が行わない。
- ウ資材管理で資材の搬入確認と搬入確認入力を兼務しない。
- エ電子送金システムでシステムの始動と送金操作を同じ担当者が行わない。
解き方のヒントを見る
職務分離を考えるための視点
内部統制の設問では、作業を誰が担うかだけでなく、相互けん制や確認の独立性がどのように保たれるかに注目し、役割と責任の関係を整理して考えます。そのうえで、担当者間の関係が適切かを判断します。
この問題で問われていること
選択肢を読むときは、特定の担当者や部門に重要な責任が集中していないかという一点に絞り、相互けん制の観点から、示された役割分担の関係だけを落ち着いて比較してください。個別の用語の印象ではなく、設問全体の関係に目を向けます。
視点
職務分離は、担当する役割どうしの関係を整理し、特定の立場に判断や処理が偏る可能性を点検する観点として捉えます。用語の印象だけで決めず、示された責任の配置を同じ基準で見比べます。
確認ポイント
- 責任の所在がどこに置かれているかを確認する
- 特定の担当者や部門への役割集中の有無を確認する
- 確認やけん制がどのような関係で行われるかを確認する
正解と解説を見る
正解
ア
解説
職務の分離とは、相互にけん制すべき職務を別担当者に割り当て、権限の集中による誤りや不正を防ぐ統制です。正答は開発と運用の兼務を避けるアです。
理由
開発と運用を分けると、プログラムを作成する担当者と、それを実行・運用する担当者が相互にけん制できる。開発者が運用作業まで単独で担うことによる不正や誤操作の見逃しを防ぎやすくなる。
比較
検品と入力、搬入確認と入力の分離は、状況によっては統制になり得る。しかし、選択肢だけでは承認や記録など相互けん制すべき権限の分離が明確でない。システム始動と送金操作も、始動が承認や検証を意味するとは限らない。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。開発部門のプログラマと運用部門のオペレータを兼務させないことで、プログラムの作成とシステムの運用を分離できる。開発者が自分の作成物を運用まで単独で扱うことを防ぎ、相互けん制を働かせる典型的な職務分離である。
選択肢イ
これは不正解だよ。購入物品の検品確認と検品確認入力を別担当者にすることは、場合によっては誤入力や記録の改変を防ぐ統制になり得る。ただし、この選択肢だけでは、承認・実行・記録などの権限を分離して相互けん制する関係が明確でなく、正答の説明には当たらない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。資材の搬入確認と搬入確認入力を分けること自体は、確認結果を記録する際のけん制になり得る。しかし、選択肢の組合せは一つの管理作業内の手順分担にとどまり、職務上の権限を分けて不正や誤りを発見する関係が明確ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。システムの始動と送金操作を別担当者にするだけでは、送金内容の承認や検証を行う担当者との相互けん制になるとは限らない。始動は運用上の準備操作であり、送金の正当性を確認する職務との分離を直接示す選択肢ではない。
学習のポイント
職務分離は部門名だけでなく、権限関係と相互けん制の有効性で判断する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問9(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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