AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ

平成24年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問7

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

提案依頼書(RFP)によるベンダ選定手続に関するシステム監査の結果,指摘事項に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    RFPに,システム化要求事項の他,あるべき業務モデルも添付していた。
  2. イ
    RFP発行後,問合せをしてきたITベンダに対して追加資料を提供していた。
  3. ウ
    提案を希望するITベンダを集めて,RFP説明会を実施していた。
  4. エ
    予算額の範囲を,RFPに明示していた。
解き方のヒントを見る

RFP監査観点の整理方法

RFPに基づく選定手続を確認するときは、要求事項と評価・承認のつながりを一つの軸に据え、誰が、どの時点で、どの根拠を用いて判断したかを順に整理すると、監査上の確認点を落ち着いて把握できます。

この問題で問われていること

焦点は、選定プロセス上の判断が事前に定めた手続や記録と整合しているかを確認することです。個別の結論ではなく、要求、評価、意思決定、記録の関係を追って検討してください。

視点

選定に関わる情報を、要求の整理、評価の実施、判断の記録、承認の流れという観点で関連付け、手続全体の一貫性を確認します。

確認ポイント

  • 評価の根拠が確認可能な形で残っているか
  • 関係者の役割と判断時点が整理されているか
  • 手続と記録の間に不整合がないか
正解と解説を見る

正解

イ

解説

RFP発行後の問合せに対して、特定のITベンダだけへ追加資料を提供すると、他のベンダとの情報格差が生じ、公平な提案比較を妨げるため、システム監査上の指摘事項に該当する。

理由

RFP発行後に特定のITベンダへ追加資料を提供すると、そのベンダだけが追加情報を得て提案内容を有利に検討できる可能性がある。他のベンダにも同じ情報を同じ条件で提供しない限り、公平な選定手続とはいえず、監査上の指摘となる。

比較

RFPにはシステム化要求事項だけでなく、発注側が想定するあるべき業務モデルを添付することもできる。また、希望ベンダを集めた説明会や、予算額の範囲をRFPに明示することも、直ちに不適切とはいえない。問題は情報提供の相手と公平性です。

選択肢ア

これは不正解だよ。RFPにシステム化要求事項だけでなく、発注者が目指すあるべき業務モデルを添付することは、ベンダに業務上の期待や前提を伝える方法の一つである。この記述だけでは、特定ベンダだけに有利な情報を与えたとはいえず、監査上の指摘事項には該当しない。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。RFP発行後に問合せをしてきたITベンダへ追加資料を提供すると、そのベンダだけが他社にない情報を得ることになる。追加資料を全ベンダへ公平に公開していないなら、提案条件に格差が生じ、透明で公正なベンダ選定を損なうため、監査上の指摘事項に該当する。

選択肢ウ

これは不正解だよ。提案を希望するITベンダを集めてRFP説明会を実施することは、要求事項や選定条件をまとめて説明し、各ベンダの理解をそろえるための手続である。参加機会が公平に確保されている限り、この説明会の実施自体は監査上の指摘事項とはならない。

選択肢エ

これは不正解だよ。予算額の範囲をRFPに明示することは、ベンダが提示された条件と予算に適合する提案を作成するための情報提供である。各ベンダに同じRFPとして示されているなら、特定社だけへの情報提供ではなく、この記述だけから監査上の問題とは判断できない。

学習のポイント

RFP運用では、ベンダ間の情報格差を防ぐ公平性と透明性を確認する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問7(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針