AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
平成23年度特別 システム監査技術者 午前Ⅱ 問2
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア監査対象から独立し,被監査主体と身分上,密接な利害関係を有しない。
- イ監査の業務上知り得た秘密を正当な理由なく,ほかに開示しない。
- ウ職業倫理に従い,誠実に業務を実施する。
- エ偏向を排し,常に公正かつ客観的に監査判断を行う。
解き方のヒントを見る
独立性の要請を目的から読み解く
システム監査の一般基準で監査人に求められる独立性について、その要請がなぜ必要なのかという目的の観点に絞り、問われている内容が基準の趣旨とどう結び付くかを落ち着いて確かめるための手引きです。
この問題で問われていること
監査の結論が利用者に信頼されるために、監査人にどのような在り方が求められるのかを基準の目的から考えます。そのうえで、問われている内容がその目的のどの側面に関わるのかを見極めることが焦点です。
視点
監査基準は、監査の品質と結果の信頼性を確保するための規範です。一般基準は、個々の監査手続に入る前提として、監査人や監査全体に共通して求められる事項を定めています。独立性の要請を学ぶときは、まず二つの点を自分の言葉で整理します。一つは、誰との関係で求められるのか。もう一つは、何が損なわれることを防ぐためのものなのか。この目的を明確にしてから、問われている内容と照らし合わせると整理しやすくなります。用語の印象だけで判断せず、基準の趣旨に立ち返ることが大切です。
確認ポイント
- 独立性の要請が監査結果の信頼性とどう結び付くかを、自分の言葉で説明できるか
- 問われている内容が、その目的のどの側面に関わるものかを確かめたか
- 似た用語の印象だけで判断せず、基準の趣旨に立ち返って確認したか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
精神上の独立性とは、監査人が特定の利害や先入観に偏らず、公正かつ客観的な立場で監査判断を行うことです。したがって、監査判断の公正さと客観性を直接示す記述が該当する。
理由
一般基準における精神上の独立性は、監査人が監査対象や関係者への偏った見方に左右されず、常に公正かつ客観的に判断することを指します。監査結果の信頼性を保つために必要な基本姿勢です。
比較
身分上の独立性は監査対象との立場や利害関係、秘密保持は職務上知った情報の管理、誠実な業務遂行は職業倫理に関する事項です。これらはいずれも重要だが、精神上の独立性そのものとは区別される。
選択肢ア
これは不正解だよ。監査対象から独立し、被監査主体と身分上の密接な利害関係を持たないという内容は、監査人の立場や関係性に関する身分上の独立性を示している。設問が尋ねる精神上の独立性である、判断の偏りを排除する姿勢とは異なる。
選択肢イ
これは不正解だよ。監査の業務上知り得た秘密を正当な理由なく他に開示しないという内容は、監査情報を適切に扱う守秘義務に関するものである。重要な職業上の責任ではあるが、監査判断を公正かつ客観的に行う精神上の独立性を直接示してはいない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。職業倫理に従い、誠実に業務を実施するという内容は、監査人に求められる倫理的な行動や誠実性を表している。ただし、精神上の独立性で中心となる、偏りを排して監査判断を行うことを具体的に示す記述ではない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。偏向を排し、常に公正かつ客観的に監査判断を行うという内容は、特定の利害や先入観に左右されずに判断する精神上の独立性を直接表している。監査結果の信頼性を保つための基本的な監査人の姿勢である。
学習のポイント
システム監査人の独立性を、身分上の独立性と精神上の独立性に分けて整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度特別 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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