AUシステム監査技術者試験 午前Ⅱ
平成22年度春期 システム監査技術者 午前Ⅱ 問11
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アRFPに,システム化要求事項のほか,あるべき業務モデルも添付していた。
- イRFP発行後,問合せをしてきたITベンダに対して追加資料を提供していた。
- ウ提案を希望するITベンダを集めて,RFP説明会を実施していた。
- エ予算額の範囲を,RFPに明示していた。
解き方のヒントを見る
RFP監査で見る確認視点
RFPを用いたベンダ選定の監査では、手続が事前に定めた基準と一貫して運用され、記録から後追いで検証できる状態かを中心に、経緯の透明性を丁寧に整理します。
この問題で問われていること
一つの観点として、選定判断に至るまでの手続と証跡の対応関係に注目し、誰が見ても経緯を追えるか、説明の根拠と時点が記録されているかを丁寧に確認します。
視点
監査上の整理では、個別の結論を先に決めず、要求事項、評価、承認、記録が互いに対応しているかという観点で、手続の再現性と説明可能性を捉えます。
確認ポイント
- 評価の根拠と関連記録が対応しているか
- 手続の各段階で判断者と承認経路を追跡できるか
- 例外や変更があった場合の扱いを確認できるか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
RFPによる選定では、参加するベンダが同一の情報を基に提案できる状態を保つことが重要です。発行後に特定の問合せ元だけへ追加資料を提供すると、情報格差が生じ、選定の公平性を損なう指摘事項となる。
理由
RFPは、要求事項などを各ベンダへ共通に示し、同じ条件で提案を比較するための文書です。発行後に一部のベンダだけへ追加資料を渡すと、他のベンダとの間に情報量の差が生まれ、選定手続の公平性を損なう。
比較
業務モデルの添付、RFP説明会の開催、予算範囲の明示は、参加者全体に同じ条件で行われる限り、直ちに指摘事項とはいえない。一方、問合せをした特定ベンダへの個別資料提供は、情報の共有範囲が限定される点で問題となる。
選択肢ア
これは不正解だよ。RFPにシステム化要求事項だけでなく、あるべき業務モデルも添付することは、提案に必要な前提を明確にする行為である。参加するベンダへ同じ資料を提示しているなら、特定ベンダだけに情報を与える手続上の不公平には当たらない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。RFP発行後に問合せをしてきたITベンダへ追加資料を提供すると、そのベンダだけが他の参加者より多い情報を得る可能性がある。追加情報を全ベンダへ同じように共有していない点が、提案比較の公平性を損なう指摘事項に該当する。
選択肢ウ
これは不正解だよ。提案を希望するITベンダを集めてRFP説明会を実施することは、要求事項や手続を共通に説明する機会を設けるものである。参加対象を適切にそろえ、説明内容を各ベンダに等しく伝えるなら、選定の公平性を確保するための手続となる。
選択肢エ
これは不正解だよ。予算額の範囲をRFPに明示することは、ベンダが提案内容や費用を検討するための共通条件を示す行為である。RFPに参加するベンダ全体へ同じ範囲を明示している限り、特定ベンダだけに有利な追加情報を与える問題とは異なる。
学習のポイント
RFP発行後の情報提供と、ベンダ選定における公平性の関係を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度春期 システム監査技術者試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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