STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成30年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問23

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

刑法の電子計算機使用詐欺罪に該当する行為はどれか。

選択肢

  1. ア
    いわゆるねずみ講方式による取引形態のWebページを開設する。
  2. イ
    インターネット上に,実際よりも良品と誤認させる商品カタログを掲載し,粗悪な商品を販売する。
  3. ウ
    インターネットを経由して銀行のシステムに虚偽の情報を与え,不正な振込や送金をさせる。
  4. エ
    企業のWebページを不正な手段によって改変し,その企業の信用を傷つける情報を流す。
解き方のヒントを見る

構成要件を丁寧に照合する視点

選択肢の印象や用語の似ている点で判断せず、設問が示す行為の主体・対象・結果の関係を分けて整理し、罪名の構成要件との対応を一つずつ確認しましょう。時系列にも注意します。

この問題で問われていること

今回の確認点は、示された行為を個別の要素に分解し、それぞれがどの段階で誰に向けて行われたものかを整理したうえで、法的評価を急がず構成要件との対応関係を比較することです。

視点

行為をそのまま評価せず、主体・対象・結果・時系列という観点に分けて記録し、各要素が設問中のどの記述に対応するかを落ち着いて照合します。

確認ポイント

  • 行為の主体と対象を分けて整理する
  • 出来事の順序と結果の関係を確認する
  • 各要素と構成要件の対応を比較する
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

電子計算機使用詐欺罪は、コンピュータシステムに虚偽の情報を与え、その処理によって不正な振込や送金などの財産上の利益を得る行為です。

理由

銀行のシステムに虚偽の情報を入力し、不正な振込や送金を処理させる行為は、電子計算機の処理を誤らせて財産上の利益を得るものです。したがって、電子計算機使用詐欺罪に該当する。

比較

商品を実際より良く見せて販売する行為は購入者を欺く詐欺、Webページを改変して信用を傷つける行為は改ざんや信用毀損に関わる。ねずみ講方式のページ開設だけでは、罪の成立要件を満たさない。

選択肢ア

これは不正解だよ。ねずみ講方式の取引形態をWebページで開設すること自体は、電子計算機に虚偽情報を与えて財産上の処分をさせる行為とは示されていない。設問の罪に当たる具体的な操作がない。

選択肢イ

これは不正解だよ。実際より良品と誤認させるカタログで粗悪品を販売する行為は、商品表示を通じて購入者を欺くものだが、銀行などの電子計算機に虚偽情報を入力して不正な振込や送金をさせる行為ではない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。銀行のシステムに虚偽の情報を与え、その処理によって不正な振込や送金を行わせる行為は、人を直接欺くのではなく、電子計算機の処理を不正に利用して財産上の利益を得るものなので、電子計算機使用詐欺罪に該当する。

選択肢エ

これは不正解だよ。企業のWebページを不正に改変して信用を傷つける情報を流す行為は、Webページの改ざんや信用毀損に関わる行為である。虚偽情報によって電子計算機に財産処分をさせる内容ではない。

学習のポイント

人を直接だます詐欺と、電子計算機の処理を不正利用する詐欺を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問23(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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