STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
平成30年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問17
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア個々の工程を個別に最適化することによって,生産工程全体を最適化する。
- イ市場の需要が供給能力を下回っている場合に有効な理論である。
- ウスループット(=売上高-資材費)の増大を最重要視する。
- エ生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論である。
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TOCを考えるための視点
TOCに関する設問では、個別の用語を暗記するだけでなく、全体の目的と構成要素の関係に注目し、説明がどの範囲を対象にしているかを丁寧に読み取ることが大切です。各文が同じ観点を述べているかも確認しましょう。
この問題で問われていること
今回の確認では、TOCを説明する各記述について、対象となる範囲、示そうとしている目的、他の概念との関係が一貫しているかという一点に絞って読み比べ、表面的な語句の一致だけで判断しないようにしましょう。
視点
概念を整理するときは、用語そのものの印象に引きずられず、何を対象として、どのような目的で、どの概念同士を結び付けて説明しているのかを確認します。定義の細部を断定する前に、文章全体の視点がそろっているかを見直しましょう。
確認ポイント
- 説明の対象範囲が一貫しているか
- 示される目的や役割に注目する
- 関連する概念とのつながりを確認する
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
TOCは、個々の工程を別々に最適化するのではなく、生産活動全体の成果を高めることを重視する理論です。特にスループットの増大を重要な評価基準として扱う。
理由
TOC(制約理論)は、生産システム全体の成果を高めるため、制約となる工程など全体の流れに影響する要因へ着目する。選択肢ウのスループットは、売上高から資材費を差し引いたもので、TOCが増大を最重要視する指標に当たる。
比較
アは個々の工程の個別最適化を前提としており、全体最適を重視するTOCの考え方と異なる。イは需要と供給能力の大小だけで適用範囲を限定している。エは総投資額を制約条件とする理論だとしており、TOCの中心的な特徴ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。個々の工程をそれぞれ最適化しても、工程間の待ち時間や全体の制約によって、生産工程全体の成果が高まるとは限らない。TOCは局所的な最適化の合計ではなく、システム全体の流れと成果を重視するため、この記述は特徴を反映していない。
選択肢イ
これは不正解だよ。TOCは、市場の需要が供給能力を下回る場合だけに有効な理論ではない。生産システムの中で全体の成果を制約している要因を見つけ、改善の優先順位を考える理論であり、需要と供給能力の大小だけで適用条件を限定する説明は適切ではない。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。TOCは、生産活動の成果を示すスループットの増大を最重要視する。ここでいうスループットは売上高から資材費を差し引いた値であり、個別工程の効率だけでなく、システム全体としてどれだけ成果を生み出すかを重視するTOCの特徴と一致する。
選択肢エ
これは不正解だよ。TOCは、生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論ではない。中心となるのは、全体の成果を妨げる制約に着目し、スループットなどの成果を高める考え方であるため、総投資額を理論の制約条件とする説明は誤りである。
学習のポイント
TOCでは局所最適ではなく、全体のスループットを高める視点が重要です。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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