STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成30年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問14

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

知識創造プロセス(SECIモデル)において,表出化に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    顧客への対応の仕方を,顧客の業種別にマニュアル化する。
  2. イ
    顧客訪問に新入社員を同行させ,対応の方法を目で見て体得させる。
  3. ウ
    製品操作マニュアルと業務マニュアルから,運用マニュアルを作成する。
  4. エ
    マニュアルに記載された方法を実践し,スキルを習得する。
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活動段階を見分ける観点

各選択肢を用語の印象だけで判断せず、活動の目的、対象、進行上の位置づけを同じ基準で読み比べましょう。段階名よりも、何を変化させる働きかに注目すると整理しやすくなります。

この問題で問われていること

一つの観点として、各記述が示す活動の主な役割に注目してください。成果物の名称や表面的な表現ではなく、前後の活動とどうつながる役割として説明されているかを比較します。

視点

活動段階を区別するときは、記述中の行為が何を目的に行われ、対象にどのような変化をもたらすかを捉えます。その役割を各選択肢で同じように読み取り、文脈との整合性を確かめましょう。

確認ポイント

  • 記述されている行為の主な目的は何か
  • その活動は対象や成果にどんな変化を与えるか
  • 前後の活動とのつながりとして自然に読めるか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

表出化とは、経験や勘などの暗黙知を、言葉・図・手順書などで表現し、形式知に変換することです。顧客対応の知識を業種別マニュアルとして整理する活動は、この変換に該当する。

理由

顧客への対応方法を業種別にマニュアル化することは、担当者が経験的に持っていた対応の知識を、文章や手順として共有可能な形式知に変換する活動です。したがって、暗黙知を形式知にする表出化に該当する。

比較

同行して見て体得させるのは共同化、既存のマニュアルから別のマニュアルを作るのは結合化、記載内容を実践して技能として身につけるのは内面化です。知識の変換方向を区別することが重要です。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。顧客対応の仕方を業種別のマニュアルとして整理することで、担当者の経験や勘に基づく暗黙知を、文章や手順という形式知に変換している。この暗黙知から形式知への変換が、SECIモデルにおける表出化である。

選択肢イ

これは不正解だよ。新入社員を顧客訪問に同行させ、対応方法を見て体得させる活動は、言語化された知識を新たに文書化するものではない。経験を共有することで暗黙知を伝える活動であり、表出化とは知識の変換方向が異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。製品操作マニュアルと業務マニュアルから運用マニュアルを作成する活動は、すでに明示されている複数の形式知を組み合わせて新しい形式知にするものである。これは結合化に該当し、表出化ではない。

選択肢エ

これは不正解だよ。マニュアルに記載された方法を実践してスキルを習得する活動は、文章や手順として示された形式知を、個人の経験や技能として身につけるものである。形式知から暗黙知への変換なので、内面化に該当する。

学習のポイント

暗黙知から形式知への変換が表出化であることを、他の三つの変換と比較して覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問14(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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