STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成30年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

多角化戦略のうち,M&Aによる垂直統合に該当するものはどれか。

選択肢

  1. ア
    銀行による保険会社の買収・合併
  2. イ
    自動車メーカによる軽自動車メーカの買収・合併
  3. ウ
    製鉄メーカによる鉄鉱石採掘会社の買収・合併
  4. エ
    電機メーカによる不動産会社の買収・合併
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関係性を見極める視点

この問題では、用語の印象や知識の連想から判断せず、説明に登場する対象同士がどのような関係として描かれているかという一つの観点に絞り、記述の対応を慎重に読み比べます。

この問題で問われていること

確認の中心は、選択肢の中で示される対象同士の関係の置かれ方です。誰と誰が関わり、どのようなつながりとして説明されているかを、文面に沿って丁寧によく捉えてください。

視点

判断するときは、まず各記述に登場する対象を拾い、その対象同士がどのような関係として結び付けられているかを整理します。名称の響きや一般的なイメージで補わず、書かれている関係だけを同じ観点で見比べることが大切です。

確認ポイント

  • 記述に登場する対象を抜き出し、対象同士の関係を文面どおりに確認する。
  • 関係の説明に含まれる主体や結び付きの範囲を、同じ見方で読み取る。
  • 用語の連想で補わず、実際に書かれた対象間の対応だけを見比べる。
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

垂直統合は、同じ製品やサービスの供給過程にある前後の工程を担う企業同士をM&Aで統合する戦略です。原材料の供給企業と製造企業などの関係が典型例となる。

理由

垂直統合では、企業が属する業界そのものが同じである必要はない。原材料の採掘、部品の製造、製品の組立、流通や販売のように、同一の供給連鎖における異なる段階を統合する点が重要です。

比較

同じ業界で異なる商品分野へ広げる場合は水平的な統合や関連型の多角化に近く、供給過程と関係の薄い業種を買収する場合は垂直統合とはいえない。各選択肢について、買収対象が前工程・後工程のどちらに当たるかを確認する。

選択肢ア

これは不正解だよ。銀行と保険会社はいずれも金融サービスに関係するが、提示された買収は同じ製品やサービスの供給過程における前工程・後工程の統合を示していない。したがって、垂直統合の典型である工程間の統合には該当しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。自動車メーカが軽自動車メーカを買収・合併する関係は、自動車という同じ製品分野での企業統合である。原材料の供給や部品製造、販売など、供給過程の異なる段階を結び付ける垂直統合ではなく、同業分野の規模拡大に当たる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。製鉄メーカにとって鉄鉱石は鉄鋼製品を生産するための原材料であり、鉄鉱石採掘会社は製鉄より前の供給工程を担う企業である。製鉄メーカがその企業を買収・合併することは、原材料調達から生産へ続く異なる工程を統合する垂直統合に該当する。

選択肢エ

これは不正解だよ。電機メーカと不動産会社の間には、通常、電機製品の原材料調達、生産、流通、販売という供給過程上の前後関係が示されていない。異なる事業分野への進出を表す買収であり、垂直統合と判断する根拠となる工程上のつながりがない。

学習のポイント

企業間の工程関係から、垂直統合と他の多角化を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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