STITストラテジスト試験 午前Ⅱ
平成26年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問24
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アいわゆるねずみ講方式による取引形態のWebページを開設する。
- イインターネット上に,実際よりも良品と誤認させる商品カタログを掲載し,粗悪な商品を販売する。
- ウインターネットを経由して銀行のシステムに虚偽の情報を与え,不正な振込や送金をさせる。
- エ企業のWebページを不正な手段で改変し,その企業の信用を傷つける情報を流す。
解き方のヒントを見る
明示された事実に着目する
法律に関する問題では、場面の印象から事情を補ってしまうと、判断の土台が変わることがあります。まずは与えられた内容に根拠のある事実に着目し、自分の推測が混ざっていないかを確かめながら整理しましょう。
この問題で問われていること
検討の焦点は、判断に使おうとしている情報が、与えられた内容に根拠を持つかどうかです。場面から連想した事情を足していないか確かめ、実際に示されている事実の範囲を保ちながら考えてみましょう。
視点
事実として示された内容と、自分が連想した事情を分けて整理します。判断の根拠にしようとする情報が、与えられた内容のどこに基づくのかを確認すると、推測による補足に気づきやすくなります。
確認ポイント
- 判断に使う情報の根拠を確認したか
- 明示された事実に自分の推測を混ぜていないか
- 場面の印象だけで事情を補っていないか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
正解はウです。電子計算機使用詐欺罪は、財産権の得喪・変更に関する虚偽の電磁的記録を作成し、又はその事務処理に虚偽の電磁的記録を使用して、不法な財産上の利益を得る行為に適用されます。ウの不正な振込・送金がこれに当たります。
理由
電子計算機使用詐欺罪では、虚偽の情報や不正な指令を与えて財産権の得喪・変更に関する事実に反する電磁的記録を作り、又は虚偽の電磁的記録をその事務処理に用いて、不法な財産上の利益を得ることが問題となります。ウは銀行システムに虚偽の情報を与え、不正な振込や送金をさせるため、これに該当します。システムが入力どおりに処理した場合でも成立し得ます。
比較
アはねずみ講方式のWebページの開設、イは商品カタログによって人を誤認させる販売、エはWebページの改変による企業の信用への侵害です。アとエには、財産権に関する虚偽の情報処理によって不法な財産上の利益を得る行為が示されていません。イでは購入者への欺罔が問題となり、通常の詐欺罪を検討することになります。
選択肢ア
これは不正解だよ。ねずみ講方式の取引形態のWebページを開設する行為です。この記述には、財産権の得喪・変更に関する事務処理で事実に反する電磁的記録を作成・使用し、不法な財産上の利益を得る行為が示されていません。
選択肢イ
これは不正解だよ。商品カタログで実際よりも良品と誤認させ、粗悪な商品を販売する行為です。人を誤認させて購入させる点から、通常の詐欺罪が問題となります。記述されているのは購入者への欺罔であり、財産権に関する虚偽の電磁的記録の作成・使用によって利益を得る行為ではありません。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。銀行のシステムに虚偽の情報を与え、不正な振込や送金をさせる行為です。財産権の得喪・変更に関する処理で事実に反する電磁的記録を作り、不法な財産上の利益を得るため、電子計算機使用詐欺罪に該当します。システム自体の誤作動は要件ではありません。
選択肢エ
これは不正解だよ。企業のWebページを不正に改変し、その企業の信用を傷つける情報を流す行為です。記述の中心は信用への侵害であり、財産権の得喪・変更に関する虚偽の情報処理と不法な財産上の利益の取得は示されていません。Webページの改変だけでは、この罪の成立要件を満たしません。
学習のポイント
判断の軸は、財産権に関する虚偽の情報処理と不法な財産上の利益の取得です。銀行取引に限定されず、システムの誤作動も必須ではありません。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問24(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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