STITストラテジスト試験 午前Ⅱ

平成26年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅱ 問17

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

TOC(Theory of Constraints)の特徴はどれか。

選択肢

  1. ア
    個々の工程を個別に最適化することによって,生産工程全体を最適化する。
  2. イ
    市場の需要が供給能力を下回っている場合に有効な理論である。
  3. ウ
    スループット(=売上高-資材費)の増大を最重要視する。
  4. エ
    生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論である。
解き方のヒントを見る

制約を見つけるための視点

全体の流れを部分的な印象だけで判断せず、作業や資源のつながりを順に追いながら、どこに注目すると理解が整理しやすいかを考えるためのヒントです。選択肢の文面は同じ観点で読み比べます。

この問題で問われていること

一つの要素の性質を覚えるより、前後の工程との関係に注目し、全体の進み方へ影響する箇所をどのような観点で確認するかに絞って考えましょう。個別の表現より関係性を優先します。

視点

個別の用語や説明をそのまま暗記するのではなく、全体を構成する要素、要素間の依存関係、流れを妨げうる箇所という順で整理すると、概念同士の関係を比較しやすくなります。

確認ポイント

  • 工程や要素を、単独ではなく全体の流れとの関係で見ているか
  • 前後のつながりを追い、影響が集中する箇所に着目しているか
  • 説明の印象ではなく、同じ観点で各記述を比較できているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

TOCは、工程ごとの効率を単独で高めるのではなく、全体の成果を制約する要因に着目し、スループットの向上を重視する理論です。

理由

TOCは、企業や生産システムの成果を制約しているボトルネックに注目し、その制約を踏まえて全体のスループットを高めることを重視する。スループットは売上高から資材費を差し引いたものです。

比較

各工程を個別に最適化しても、制約工程の能力を超えて全体の成果が向上するとは限らない。また、TOCは需要が供給能力を下回る場合に限定されず、総投資額を制約条件として確立された理論でもない。

選択肢ア

これは不正解だよ。工程ごとの個別最適化を積み重ねれば全体も最適になるとは限らない。TOCは、各工程をばらばらに評価するのではなく、全体の成果を制約しているボトルネックに着目して改善するため、この説明は理論の特徴と異なる。

選択肢イ

これは不正解だよ。TOCは、市場の需要が供給能力を下回る場合だけに有効な理論ではない。生産システム全体の成果を制約する要因を見つけ、その制約を管理して全体のスループットを高めることが中心であり、需要と供給能力の大小だけで適用範囲を限定しない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。TOCでは、企業の成果を表す重要な指標としてスループットを重視する。設問の定義どおり、スループットは売上高から資材費を差し引いた値であり、制約に着目してこの増大を図ることがTOCの特徴に合致する。

選択肢エ

これは不正解だよ。TOCは、生産プロセス改善のための総投資額を制約条件として確立された理論ではない。中心となるのは、生産システムの成果を妨げるボトルネックなどの制約を特定し、全体のスループットを向上させる考え方である。

学習のポイント

局所最適ではなく、制約に着目した全体最適と成果指標の考え方を学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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