STITストラテジスト試験 午後Ⅱ
平成22年度秋期 ITストラテジスト 午後Ⅱ 問3
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題
解き方のヒントを見る
企画の判断根拠を経験から整理する
自身が関わった製品企画を振り返り、検討と評価の場面で何を判断の根拠にしたかに着目しましょう。設問で求められる観点に沿って、当時の考えとその根拠のつながりを整理すると、経験を説明しやすくなります。
この問題で問われていること
設問が求める製品企画の検討と評価について、自分がどのような根拠から判断したのかを説明できるか確認しましょう。経験を振り返る際は、結論だけでなく、その判断に至った理由が読み手に伝わるかを意識してください。
視点
検討や評価の結果を述べる箇所に、当時の自分が判断のよりどころとした事実や考えを添えると、経験に基づく説明になります。設問の観点に関係する判断について、根拠とのつながりを確かめましょう。
確認ポイント
- 取り上げる経験で、自分が判断の根拠にしたことを振り返れているか。
- その根拠が、設問で求められた観点に関係しているか。
- 根拠と自分の判断のつながりを、読み手に説明できているか。
正解と解説を見る
解説
既存の組込み製品の競争力強化を題材に、背景、調査・検討、企画内容、実現への配慮及び評価をつなげて論述する問題です。採点講評では、検討内容が一般論に終始し、分析が浅い答案や、既存製品の性能向上・機能追加をテーマにしていない答案が指摘されています。
問題の全体像
本問は、自社の既存の組込み製品について、性能向上や機能追加によって市場での競争力を強化する製品企画を、自分の経験と考えに基づいて論述する問題です。問題文の中心は、社会の要請及びユーザニーズを見極め、実現すべき性能・機能とコスト、自社保有技術、販売戦略、関連技術・知的財産、拡張性・柔軟性を考慮することにあります。添付の出題趣旨は具体的な公式解答例ではなく、必要かつ十分な項目を調査・検討し、企画内容を具体的に論述することで、分析力・企画力・行動力などを評価すると説明しています。採点講評では、対象製品が具体的で実務経験をうかがわせる答案が多かった一方、企画立案時の検討が一般論に終始して分析が浅い答案や、テーマから外れた答案があったとされています。したがって、製品の紹介だけで終わらず、調査から判断、企画へ至る根拠を示すことが大切です。
設問ア
着目するのは「背景と概要」と「既存製品の性能・機能,特徴」です。800字以内で、対象となる既存の組込み製品、自分の関与、主な性能・機能と特徴、企画が必要になった背景、改善の方向性をまとめます。背景では、社会の要請やユーザニーズ、市場での競争状況と、既存製品のどの性能・機能が課題となったかを結び付けます。これによって、設問イで何を調査すべきだったかが明確になります。採点講評では、既存製品の性能向上・機能追加をテーマにしていない論述も指摘されています。対象が既存の組込み製品であり、その競争力強化を目的とする企画であることを明示してください。字数が限られるため、製品紹介は後続の検討に必要な特徴に絞り、詳細な調査内容は設問イで述べます。
設問イ
着目するのは「立案する際に調査し,検討した項目及びその内容」と「具体的に」です。800字以上1、600字以内で、設問アの背景を受け、何を判断するために何を調査し、どのような結果を得て、どう検討したかを述べます。問題文の五つの考慮項目を手掛かりに、対象製品の企画に必要な論点を選びます。例えば、要求される性能と許容コスト、自社技術で実現できる範囲、販売開始時期と製品寿命、関連技術や知的財産上の条件などについて、調査結果と判断の関係を示します。これらは記述の観点であり、特定の技術や企画を唯一の正答とするものではありません。出題趣旨では、必要かつ十分な項目の調査・検討を重視しています。採点講評では、検討内容が一般論に終始し、分析が浅く、論述が不十分な答案が指摘されています。「ニーズやコストを調べた」と列挙するだけではなく、製品固有の条件、比較した選択肢、採否の理由まで示すことが重要です。字数内では、企画の判断を左右した主要な項目に分量を配分します。
設問ウ
着目するのは「設問イで述べた内容に基づいて」と、性能向上・機能追加、実現への配慮、現在の自分及び他者の評価という要求です。600字以上1、200字以内で、採用した改善内容とその理由、実現するために配慮した点、自分の評価、他者の評価を順に述べます。改善内容は設問イの調査・検討結果と対応させ、どのニーズや競争上の課題に応えるものかを説明します。実現への配慮では、コストや技術上の制約、開発・販売時期、知的財産、拡張性など、実際に企画の成立を左右した点と対応を具体化します。評価では、企画の目的に照らした自分の判断と、顧客や社内関係者など他者の評価を区別し、それぞれの根拠を示します。企画段階の評価と実現後の結果は、自分の経験に即して書き分けます。出題趣旨が求める企画内容の具体性を満たし、採点講評で指摘された一般論やテーマからの逸脱を避けるため、設問アの課題、設問イの分析、設問ウの企画と評価を一貫させてください。
学習のポイント
製品固有の条件に基づき、何を調べ、どう分析し、なぜその改善を選んだかを具体的に説明する練習が重要です。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ITストラテジスト試験 午後Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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