STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
令和7年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問30
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アAIが既存の著作権で保護されている画像をデータセットとして学習している場合は、そのAIを利用して画像を生成すると、いかなる場合も著作権侵害になる。
- イAIを利用して生成した画像が著作権で保護された既存の画像と類似しており、それを公開した場合、著作権侵害となる可能性がある。
- ウAIを利用して生成した画像は、AIが自動的に創作したものであるため、いかなる状況でも著作権の対象外となり、著作権侵害の懸念は生じない。
- エAIを利用して生成した画像は、生成した本人の私的使用に限って、利用が認められており、商業利用を行った場合は、いかなる場合も著作権侵害となる。
解き方のヒントを見る
判断の前提となる事実を整理する
生成AIによる画像やその利用を検討するときは、判断の前提となる事実に注目しましょう。示されている情報と、自分が推測で補った情報を分け、何を根拠に考えているのかを確かめることが出発点です。
この問題で問われていること
この問題では、判断に使おうとしている事実が、与えられた情報から確認できるかに意識を向けてください。一般的な印象や経験を当てはめる前に、その理解を支える記載があるかを確かめ、推測との境目を整理しましょう。
視点
事実の確認と推測は区別して整理します。ある理解に至ったときは、その根拠を与えられた情報にたどれるか振り返り、確認できない部分を事実として扱っていないか点検しましょう。
確認ポイント
- 判断の前提にした事実の根拠を確認したか
- 与えられた情報にない内容を補っていないか
- 確認できた事実と推測を区別しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
正解はイです。生成AIで作った画像であっても、既存の著作物との類似性や依拠性などによって、公開が著作権侵害となる可能性があります。AIの使用や商業利用だけで、侵害の有無が一律に決まるわけではありません。
理由
イは、生成画像が著作権で保護された既存画像に類似し、それを公開した場合に、著作権侵害となる可能性があると述べています。侵害の判断では、既存作品の創作的な表現との類似性や、その作品に基づいて制作されたという依拠性などが問題になります。類似しているだけで必ず侵害になると断定しているわけではありません。
比較
アは学習データに著作権で保護された画像が含まれることから、画像生成が常に侵害になると断定しています。ウは生成画像自体が著作権で保護されるかという問題と、他者の著作権を侵害するかという問題を混同しています。エは利用を本人の私的使用に限定し、商業利用が常に侵害になると断定している点が不適切です。
選択肢ア
これは不正解だよ。著作権で保護された画像を学習していることだけで、そのAIによる画像生成が常に著作権侵害になるとはいえません。学習に既存画像が含まれることと、生成物が他者の権利を侵害することは別に検討する必要があります。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。生成画像が既存画像に類似し、それを公開した場合には、著作権侵害となる可能性があります。ただし、類似しているだけで必ず侵害と決まるわけではなく、既存画像に依拠しているかなども判断に関わります。
選択肢ウ
これは不正解だよ。AIを利用した画像でも、人間の創作的な関与によっては著作物として保護される場合があります。また、生成画像自体が保護されるかどうかと、既存作品の著作権を侵害するかどうかは別の問題です。
選択肢エ
これは不正解だよ。AIで生成した画像の利用が、生成した本人の私的使用だけに限定されるわけではありません。商業利用も、それだけで著作権侵害にはなりません。既存作品の権利を侵害しない利用であれば、商業目的で利用できる場合もあります。
学習のポイント
生成画像自体の著作物性と、他者の著作権を侵害するかどうかを区別して理解しましょう。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和7年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問30(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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