STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
令和5年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問11
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アテザリング
- イハンドオーバー
- ウフォールバック
- エローミング
解き方のヒントを見る
用語が指す場面と対象を定義で確かめる
移動しながら通信を続ける場面には、似た印象の用語が複数あります。語感や一部の言葉の一致で選ぶのではなく、それぞれの用語が本来どの場面で、何と何の関係について使われる言葉なのかを、自分の知っている定義に照らして確かめましょう。
この問題で問われていること
問われているのは移動中の接続切替に関する用語の識別です。確認する観点は一つに絞り、各用語が『どの主体どうしの、どのような関係の変化』を表すために定義された言葉なのかを、用語の成り立ちから判断してください。
視点
モバイル通信の用語は、同じ『移動』や『接続』という状況に関係していても、それぞれ注目している対象や場面が異なることがあります。名称の響きが似ていたり、同じ文脈で語られたりする言葉ほど混同しやすくなります。用語を整理する際は、名称だけを覚えるのではなく、その言葉が何と何の間の関係を説明するために使われるのか、どの時点の事柄を指すのかをセットで理解しておくと、紛らわしい語を区別しやすくなります。
確認ポイント
- 各用語について、関係する主体(何と何の間の話か)を自分の言葉で説明できるか確認する
- その用語が、どの時点・どの状況で起きる事柄を表すのかを定義に照らして確認する
- 語感やカタカナ表記の印象だけで判断していないか、定義との一致を見直す
正解と解説を見る
正解
イ
解説
移動中の端末が通信を切らずに、接続先を今の基地局から隣の基地局へ引き継ぐ仕組みをハンドオーバーといいます。したがって正答はイです。
理由
携帯電話網では、各基地局が受け持つエリア(セル)を並べてサービス範囲を作っています。端末が移動して今の基地局の電波が弱くなると、網側と端末が連携して、通信を途切れさせずに隣の基地局へ接続を引き継ぎます。これがハンドオーバーです。問題文の「接続を維持したまま、ある基地局経由から別の基地局経由の通信へ切り替える」という説明と一致するので、イが正答です。
比較
テザリングは、モバイル端末の回線を他の機器と共有してインターネットにつなぐ機能です。フォールバックは、本来の方式が使えないときに代わりの方式へ切り替えて処理を続けることです。ローミングは、契約事業者のエリア外で提携事業者の設備を使って通信サービスを受けることです。どれも、基地局の間で接続を引き継ぐことそのものを指す用語ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。テザリングは、スマートフォンなどのモバイル端末を中継役にして、パソコンやタブレットなど別の機器をインターネットにつなぐ機能だよ。端末の回線を他の機器と共有する仕組みで、移動中に基地局の間で通信を引き継ぐことを指す用語ではないから、問題文の説明とは合わないね。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。ハンドオーバーは、移動中の端末が通信している基地局の電波が弱くなったときなどに、接続を切らずに隣の基地局へ通信を引き継ぐ仕組みだよ。問題文の「接続を維持したまま、ある基地局経由から別の基地局経由の通信へ切り替える」という説明にそのまま当てはまるね。
選択肢ウ
これは不正解だよ。フォールバックは、障害が起きたり相手が対応していなかったりして本来の方式が使えないときに、機能や性能を落とした代わりの方式へ切り替えて処理を続けることだよ。例えば、上位の通信方式が使えないときに下位の方式で通信するような場面だね。基地局の間で接続を引き継ぐことを指す用語ではないよ。
選択肢エ
これは不正解だよ。ローミングは、海外など契約している通信事業者のサービスエリアの外で、提携している他の事業者の設備を使って通信サービスを受けられるようにする仕組みだよ。使える事業者網の範囲を広げる考え方なので、移動中に基地局を切り替えながら接続を保つことを指す用語ではないよ。
学習のポイント
テザリング・ハンドオーバー・フォールバック・ローミングが、それぞれ何を対象にした仕組みかを区別できるようにする。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和5年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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