STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

令和4年度春期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問4

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

キャッシュメモリのアクセス時間が主記憶のアクセス時間の1/30で,ヒット率が95%のとき,実効メモリアクセス時間は,主記憶のアクセス時間の約何倍になるか。

選択肢

  1. ア
    0.03
  2. イ
    0.08
  3. ウ
    0.37
  4. エ
    0.95
解き方のヒントを見る

アクセス時間の整理視点

複数のアクセス経路を一つの平均値として考えるときは、各段階の時間と、その段階が発生する条件・割合を別々に整理してから、全体の関係を確認しましょう。数値を急いで代入せず、どの時間がどの場面に対応するかを先に対応付けることが重要です。

この問題で問われていること

今回の確認点は、速い経路と追加処理を含む経路を混同せず、それぞれの所要時間がどの条件で現れるかを整理し、全体の平均を考える対象範囲を明確にすることです。

視点

平均的な値を考える問題では、個々の時間だけでなく、どの条件のときにその時間が現れるかを対応付けます。条件、時間、単位を別欄に置き、最後に一つの関係として見直すと、前提の取り違えに気づきやすくなります。

確認ポイント

  • 与えられた時間が、どの処理段階に対応するかを確認する
  • 各段階が発生する条件と、その割合を分けて整理する
  • 時間の単位と、平均の対象となる範囲をそろえる
正解と解説を見る

正解

イ

解説

主記憶のアクセス時間を1とすると、キャッシュのアクセス時間は1/30です。ヒット率95%、ミス率5%として各場合の時間を重み付けすると、実効時間は約0.08となります。

理由

主記憶のアクセス時間を1単位とすると、キャッシュは1/30単位です。実効時間は、ヒット時の時間に95%を掛け、ミス時の主記憶アクセス時間に5%を掛けて合計します。式は、0.95×(1/30)+0.05×1=約0.0817であり、主記憶の約0.08倍です。

比較

ヒット率95%は、実効アクセス時間そのものではありません。キャッシュは主記憶より大幅に高速ですが、5%のミス時には主記憶の時間が掛かるため、単純に1/30や95%を採用せず、両方の時間を発生割合で重み付けします。

選択肢ア

これは不正解だよ。0.03は、キャッシュのアクセス時間を表す1/30をそのまま小数化した値に近いですが、ヒット率95%とミス率5%による主記憶アクセスの寄与を含んでいません。条件にある二つのアクセス経路を平均した実効時間になっていないため不適切です。

選択肢イ(正解)

これは正解だよ。主記憶の時間を1単位、キャッシュを1/30単位とすると、ヒット時は95%、ミス時は5%の割合で発生します。0.95×(1/30)+0.05×1=約0.0817なので、主記憶のアクセス時間の約0.08倍になります。

選択肢ウ

これは不正解だよ。0.37は、与えられたキャッシュの比率1/30、ヒット率95%、ミス率5%を重み付けして得られる値ではありません。主記憶を1単位とした計算では、キャッシュの高速性と少数のミスによる主記憶時間を合わせても約0.08倍であり、条件との対応がありません。

選択肢エ

これは不正解だよ。0.95はヒット率95%を小数で表した値であり、アクセス時間の倍率ではありません。実効時間を求めるには、ヒット率だけでなく、キャッシュの1/30単位の時間と、ミス率5%で発生する主記憶の1単位の時間を合わせる必要があります。

学習のポイント

ヒット率だけでなく、ヒット時とミス時のアクセス時間を割合付きで平均する方法を学びます。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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