STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

平成27年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問10

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

チェックポイントを取得する DBMS において,図のような時間経過でシステム障害が発生した。前進復帰(ロールフォワード)によって障害回復できるトランザクションだけを全て挙げたものはどれか。
チェックポイント,システム障害発生時点,T1~T5の開始・コミット状態を示すタイムチャート。
チェックポイント,システム障害発生時点,T1~T5の開始・コミット状態を示すタイムチャート。

選択肢

  1. ア
    T1
  2. イ
    T2 と T3
  3. ウ
    T4 と T5
  4. エ
    T5
解き方のヒントを見る

障害発生時点から回復を考える視点

トランザクション回復を考える際は、処理の開始から障害発生までを時系列に並べ、区切りとなる確認点の前後で条件がどう整理されるかを見ます。まず時間の境界を明確にし、設問の記述を順に照合してください。

この問題で問われていること

一つの観点に絞るなら、障害が起きた瞬間を基準に、処理のどの区間に位置するかを丁寧に確認することです。区切りや記録の位置を時系列で対応づけ、判断に必要な条件だけを拾います。

視点

回復可否を考えるときは、処理の流れを時系列で整理し、障害発生時点と区切りとなる確認点の関係を分けて捉えます。設問中の条件を順に照合し、判断材料を混同しないことが重要です。

確認ポイント

  • 障害が起きた時点は、処理のどの区間に当たるか。
  • 設問中で示される区切りや記録は、時系列上どこに位置するか。
  • 判断に使う条件と、単なる背景説明を分けて読めているか。
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

前進復帰で回復できるのは,チェックポイント後の更新を含み,システム障害が発生する前にコミットまで完了しているトランザクションです。図ではT4とT5がこの条件に該当する。

理由

チェックポイント取得後に行われ,障害発生前にコミット済みのトランザクションは,チェックポイント時点の状態にログの更新を再適用する前進復帰で回復できる。図ではT4とT5が該当する。T1はチェックポイント前にコミット済みであり,T2とT3は障害発生時点で未コミットです。

比較

T2はチェックポイント前に開始しているため,開始位置だけを理由にT3と同じ扱いにしてはいけない。しかし両者とも障害発生時点でコミットされておらず,前進復帰で回復できる対象には含まれない。未コミット処理は取り消しの対象となる。

選択肢ア

これは不正解だよ。T1はチェックポイントより前に開始し,障害発生前にコミットしている。したがって障害後に前進復帰で再適用する対象ではなく,T1だけを挙げる説明は図の復旧条件と一致しない。

選択肢イ

これは不正解だよ。T2はチェックポイント前に開始しているため,T3と同じ開始条件ではない点にも注意が必要である。さらにT2とT3はいずれも障害発生時点で未コミットなので,前進復帰で回復できるトランザクションには含まれない。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。T4とT5はチェックポイント取得後に処理を行い,システム障害が発生する前にコミットしている。チェックポイント後のコミット済み更新はログを用いた前進復帰の対象となるため,該当するものを全て挙げている。

選択肢エ

これは不正解だよ。T5はチェックポイント後に開始し,障害発生前にコミットしているため前進復帰の対象になる。しかしT4も同じくチェックポイント後にコミット済みなので,T5だけでは該当するトランザクションを全て挙げたことにならない。

学習のポイント

チェックポイント,コミット,障害発生の時系列を対応付けて復旧方式を判定する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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