STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成26年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問2
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア33
- イ50
- ウ67
- エ80
解き方のヒントを見る
待ち行列の用語と量の対応を整理する
待ち行列の問題では、到着の頻度、処理にかかる時間、利用率、待ち時間といった量がそれぞれ何を指すかを取り違えると判断を誤りやすくなります。問われている量の定義を一つずつ確認する姿勢を持ちましょう。
この問題で問われていること
確認する観点は一つ、「求められている量が何の時間・何の比率なのか」という定義の確認です。待つ時間と処理を含めた時間の区別、比率の分母と分子が何か、単位がそろっているかを意識して読み進めてください。
視点
待ち行列モデルを学ぶときは、窓口へ仕事がやって来る側と、窓口が仕事を片付ける側の二つの立場を分けて考えると整理しやすくなります。登場する量が、どちらの立場の、どの区間を表しているのかを言葉で説明できるか確かめてください。数値や関係式に進む前に、この定義の整理を済ませておくことが大切です。
確認ポイント
- 問われている「時間」が、列に並んでいる間だけを指すのか、処理を受けている間も含むのかを確認する
- 利用率という比率について、分母と分子がそれぞれ何を表すかを自分の言葉で説明できるか確認する
- 到着の頻度と処理時間の単位(1秒あたり・1件あたりなど)がそろっているかを確認する
正解と解説を見る
正解
イ
解説
M/M/1の平均待ち時間はTw=ρ/(1−ρ)×T秒です。Tw≧T秒とするとρ/(1−ρ)≧1となり、ρ≧0.5です。したがって、利用率が少なくとも50%以上のときに平均待ち時間はT秒以上になります。
理由
利用率をρ、平均処理時間をT秒とすると、平均待ち時間はTw=ρ/(1−ρ)×T秒です。Tw≧T秒を解くと、ρ/(1−ρ)≧1、つまりρ≧1−ρとなり、ρ≧0.5(50%)が得られます。ρ=0.5ではTw=0.5/0.5×T秒=T秒となり、ちょうど条件の境目です。
比較
ほかの選択肢の値を式に代入して確かめます。ρ=0.33ではTw≒0.33/0.67×T秒≒0.49T秒で、T秒に届きません。ρ=0.67ではTw≒2.0T秒、ρ=0.8ではTw=0.8/0.2×T秒=4T秒です。この2つはT秒以上になりますが、条件を満たす最小の利用率ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。ρ=0.33を平均待ち時間の式Tw=ρ/(1−ρ)×T秒に代入すると、0.33/0.67×T秒≒0.49T秒になる。待ち時間は平均処理時間T秒の約半分で、T秒以上という条件を満たさないから、答えにはならないよ。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。M/M/1の平均待ち時間はTw=ρ/(1−ρ)×T秒。Tw≧T秒とするとρ/(1−ρ)≧1で、ρ≧1−ρからρ≧0.5になる。ρ=0.5のときTw=0.5/0.5×T秒=T秒とちょうど等しくなるので、少なくとも50%以上が答えだよ。
選択肢ウ
これは不正解だよ。ρ=0.67を代入するとTw≒0.67/0.33×T秒≒2.0T秒になり、T秒以上という条件は満たす。でも、ρ=0.5の時点でTwはすでにT秒に達しているから、「少なくとも」と問われている最小の利用率ではないよ。
選択肢エ
これは不正解だよ。ρ=0.8を代入するとTw=0.8/0.2×T秒=4T秒で、待ち時間は平均処理時間の4倍になる。T秒以上ではあるけれど、境目の利用率0.5(50%)よりずっと高いから、条件を満たす最小の利用率にはならないよ。
学習のポイント
M/M/1の平均待ち時間の式ρ/(1−ρ)×平均処理時間を使い、待ち時間と応答時間を区別できるようにする。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成26年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問2(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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