STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成24年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問1
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題

選択肢
- ア(問題の図表を参照)
- イ(問題の図表を参照)
- ウ(S−A)∪(S−B)
- エS−(A∩B)
解き方のヒントを見る
集合式の等価性を領域ごとに確かめる
二つの集合式が等しいかどうかは、見た目の記号の並びではなく、どの要素を含みどの要素を除くかで決まります。全体集合を区分けした各部分について、式ごとに含まれるかを一つずつ確かめる視点を持ちましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、補集合をとる操作と共通部分をとる操作を組み合わせた結果が、全体集合のどの部分に当たるかを正確に捉えられるかです。比べる対象の表す範囲を同じ基準で比較し、一致するかを判断します。
視点
二つの集合がある場合、全体集合は『両方に属する』『一方だけに属する』『どちらにも属さない』といった重なり方の違いで、いくつかの部分に分けられます。補集合は全体集合から元の集合を除いた部分を指し、共通部分は二つの条件を同時に満たす部分を指します。補集合を先にとるか後でとるかという操作の順序によって、対象となる部分が変わる場合があります。そのため、式を『各部分に属するか・属さないか』に置き換えて比べると、記号の形に惑わされずに等価性を判断できます。
確認ポイント
- 二つの集合の重なり方によって、全体集合をいくつの部分に分けられるかを書き出したか
- 各部分の要素が、元の集合それぞれに属するか属さないかを整理したか
- 比較する式ごとに、補集合と共通部分の操作を書かれた順序どおりに適用し、各部分の所属を判定したか
正解と解説を見る
正解
ア
解説
A̅∩B̅は、AにもBにも属さない領域です。A̅−BはA̅からBを除いたものなので、同じ領域になります。イ・ウ・エはいずれもA∩Bの補集合(A̅∪B̅)を表しており、範囲が広すぎます。
正答の理由
差集合X−YはX∩Y̅と等しいので、A̅−B=A̅∩B̅となります。これは問われている集合そのもので、ベン図ではAにもBにも属さない外側の領域です。ド・モルガンの法則を使うと、S−(A∪B)とも表せます。
誤答との比較
(S−A)∪(S−B)=A̅∪B̅です。S−(A∩B)も、ド・モルガンの法則によりA̅∪B̅になります。(A̅∪B̅)−(A∩B)は、A̅∪B̅がもともとA∩Bと重ならないため、何も除かれずA̅∪B̅のままです。A̅∪B̅は「Aだけ」「Bだけ」の領域も含むため、A̅∩B̅とは異なります。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。差集合X−YはX∩Y̅と書き直せるので、A̅−B=A̅∩B̅となり、問われている集合と完全に一致するよ。ベン図でも、Aの外側からさらにBの部分を除くと、AにもBにも属さない領域だけが残るね。
選択肢イ
これは不正解だよ。A̅∪B̅は「AかBの少なくとも一方に属さない要素」の集まりで、A∩Bとは重なる部分がないんだ。だからA∩Bを除いても何も変わらず、A̅∪B̅のままになるよ。これには「Aだけ」「Bだけ」の領域も含まれるから、A̅∩B̅より範囲が広いね。
選択肢ウ
これは不正解だよ。S−AはA̅、S−BはB̅なので、この式はA̅∪B̅を表しているよ。求められているのはA̅∩B̅(積集合)なのに、この式は和集合になっているね。そのため「Aだけ」「Bだけ」の領域まで含んでしまい、AとBが異なる集合である以上、一般には等しくならないんだ。
選択肢エ
これは不正解だよ。S−(A∩B)はA∩Bの補集合で、ド・モルガンの法則によりA̅∪B̅と等しくなるよ。A̅∩B̅に等しいのは、A∩BではなくA∪Bの補集合、つまりS−(A∪B)のほうなんだ。積集合と和集合を取り違えないように注意しよう。
学習のポイント
差集合を補集合との積集合に書き直すことと、ド・モルガンの法則を使ってベン図の領域を正しく判断することが学習のポイントです。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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