STITストラテジスト試験 午前Ⅰ

平成23年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問29

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

経営会議で来期の景気動向を議論したところ,景気は悪化する,横ばいである,好転するという三つの意見に完全に分かれてしまった。来期の投資計画について,積極的投資,継続的投資,消極的投資のいずれかに決定しなければならない。表の予想利益については意見が一致した。意思決定に関する記述のうち,適切なものはどれか。
景気動向の悪化・横ばい・好転別に,積極的投資,継続的投資,消極的投資の予想利益を万円で示す表。
景気動向の悪化・横ばい・好転別に,積極的投資,継続的投資,消極的投資の予想利益を万円で示す表。

選択肢

  1. ア
    混合戦略に基づく最適意思決定は,積極的投資と消極的投資である。
  2. イ
    純粋戦略に基づく最適意思決定は,積極的投資である。
  3. ウ
    マクシマックス原理に基づく最適意思決定は,継続的投資である。
  4. エ
    マクシミン原理に基づく最適意思決定は,消極的投資である。
解き方のヒントを見る

不確実な判断を整理する視点

不確実な状況では、目先の結果だけでなく、前提の置き方、起こり得る結果の幅、判断後に見直せる余地を順に確認し、判断基準が一貫しているかを考えます。

この問題で問われていること

この問題では、候補ごとの結果を単純に比べるのではなく、情報が限られる中で何を重視する判断基準なのかに焦点を当て、前提と評価軸の対応を丁寧に確認してください。

視点

判断基準を検討するときは、利用できる情報の確かさ、結果のばらつき、避けたい損失、後から修正できる可能性を整理し、どの観点を優先しているかを明確にします。

確認ポイント

  • 判断に使う前提と、まだ不確かな情報を分けて確認する
  • 結果の良し悪しだけでなく、起こり得る幅や影響の大きさを見る
  • 判断後に追加情報で見直せる余地があるかを確かめる
正解と解説を見る

正解

エ

解説

投資計画ごとに予想利益の最小値と最大値を比較する。マクシミン原理では最悪の場合の利益を最大にするため、各行の最小値を比べる。

理由

マクシミン原理は、各投資計画で想定される予想利益の最小値を求め、その中で最も大きいものを選ぶ考え方です。積極的投資は最小値50万円、継続的投資は100万円、消極的投資は200万円となるため、200万円の計画が選ばれる。

比較

表の単位は万円であり、マクシミンでは消極的投資の計算は min(400万円、250万円、200万円)=200万円となる。一方、マクシマックスは各行の最大値を比較するため、積極的投資の500万円、継続的投資の300万円、消極的投資の400万円を比べる。

選択肢ア

これは不正解だよ。混合戦略は複数の選択肢を確率的に組み合わせる考え方だが、本問は三つの投資計画から一つを決定する問題であり、その確率や組合せを求める条件は示されていない。表の予想利益だけから、積極的投資と消極的投資の組合せを最適とする根拠はない。

選択肢イ

これは不正解だよ。純粋戦略は一つの投資計画を選ぶ意思決定を指すが、純粋戦略という分類だけでは積極的投資が最適とは決まらない。積極的投資の利益は50万~500万円であり、どの評価原理を用いるかを示さずに、その計画を最適とすることはできない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。マクシマックス原理では各投資計画の最大利益を比較する。積極的投資は500万円、継続的投資は300万円、消極的投資は400万円なので、最大値が300万円となる継続的投資ではなく、500万円となる計画が選ばれる。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。マクシミン原理では各投資計画の最小利益を比較する。積極的投資はmin(50万円,150万円,500万円)=50万円、継続的投資は100万円、消極的投資はmin(400万円,250万円,200万円)=200万円となり、最小値が最大の消極的投資を選ぶ。

学習のポイント

マクシミンとマクシマックスの利益比較を正確に行う。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成23年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問29(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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