STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成22年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問6
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アページサイズが小さくなるので,領域管理などのオーバヘッドが減少する。
- イページ内に余裕がなくなるので,ページ置換えによってシステム性能が低下する。
- ウページ内の無駄な空き領域が減少するので,主記憶不足が緩和される。
- エページフォールトの回数が増加するので,システム性能が低下する。
解き方のヒントを見る
性能影響を考える一つの視点
ページサイズの変更を検討するときは、設定値そのものの印象で判断せず、処理の流れのどこに負担や利点が現れるかを、条件をそろえて整理し、複数の観点を同じ基準で比べることが大切です。
この問題で問われていること
確認の中心を、変更によって生じる影響の因果関係に絞ります。入力や処理の条件、観測される結果、別の資源への波及を順に対応づけ、単独の特徴だけで決めないようにしましょう。
視点
変更前後を比べる際は、対象となる処理、前提条件、観測する指標を分けて整理し、直接の影響と周辺への波及を混同しないように考えます。
確認ポイント
- 変更の前提条件と比較対象がそろっているか確認する
- 処理のどの段階に変化が関係するかを対応づける
- 一つの結果だけでなく全体への影響も同じ基準で見る
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
ページサイズを半分にすると、プログラム末尾などでページ全体を使い切れない無駄が小さくなり、主記憶に載せられる実データの割合が高まります。主記憶不足の状態では、この効果が重要です。
理由
ページ単位で主記憶を割り当てると、プログラムの大きさがページ境界に一致しない部分では、最後のページなどに未使用領域が生じます。ほとんどのプログラムが元のページサイズの半分以下なら、ページサイズを半分にした場合、この未使用領域を小さくできます。
比較
設問は主記憶不足の状態で限界運用しているため、ページ内の空き領域が減ると、同じ主記憶容量でも実際に使える領域が増えます。ページ数の増加やページフォールトだけを理由に、直ちに性能低下と結論することはできません。
選択肢ア
これは不正解だよ。ページサイズを小さくすると、1プログラムを構成するページ数は一般に増え、ページ表などの管理対象が増える可能性があります。したがって、ページ単位が小さいことだけから、領域管理のオーバヘッドが減少すると判断するのは誤りです。
選択肢イ
これは不正解だよ。ページサイズを半分にした場合、ページ内に余裕がなくなるのではなく、プログラム末尾などの未使用領域を小さくできます。主記憶不足の条件では、この変化はページ置換えによる性能低下を直ちに示すものではなく、記述の因果関係が誤っています。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。ページ単位で割り当てると、ページ境界に届かない末尾部分などが未使用のまま残ります。ページサイズを半分にすると、ほとんどのプログラムが新しいページサイズ以下に収まる条件では、その無駄な空き領域を減らせます。その結果、主記憶不足が緩和されます。
選択肢エ
これは不正解だよ。ページサイズを小さくするとページ数は増えますが、それだけでページフォールトの回数が必ず増えるとはいえません。設問ではページ内の無駄が減り、主記憶不足を緩和する効果が示されているため、ページフォールト増加と性能低下を一律に結論づける根拠はありません。
学習のポイント
内部フラグメンテーションと仮想記憶における主記憶利用効率を理解する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成22年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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