STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成21年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問30
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア刑法
- イ通信傍受法
- ウ電気通信事業法
- エ不正アクセス禁止法
解き方のヒントを見る
法制度の対象行為を整理する視点
法制度に関する設問では、用語の印象や知名度だけで判断せず、問われている行為の主体、目的、対象、成立する条件に注目し、制度が扱う範囲との関係を丁寧に照らし合わせましょう。
この問題で問われていること
一つの観点として、各選択肢が示す行為を「誰が、何を目的に、どの対象へ行うものか」という枠組みで整理し、設問が求める制度上の位置付けと対応させて丁寧に考えてください。
視点
法制度の対象を考えるときは、行為そのものの名称だけでなく、実施主体、意図、対象となる情報や資産、発生する場面などを分けて捉えます。そのうえで、設問が問う分類の軸に沿って比較することが大切です。
確認ポイント
- 行為の主体・目的・対象が、設問で重視されている整理軸と一致しているか確認する。
- 選択肢の表現に含まれる条件や前提を分け、行為の範囲を広げたり狭めたりしていないか確認する。
- 用語の印象ではなく、設問が求める制度上の位置付けに照らして各行為を比較する。
正解と解説を見る
正解
エ
解説
設問は、権限のない第三者が他人のIDやパスワードを使い、ネットワーク接続されたコンピュータを利用可能にする行為と、その助長行為を対象とする法律を問う。不正アクセス禁止法がこの対象に一致する。
理由
不正アクセス禁止法は、利用権限をもたない第三者が、他人のIDやパスワードを使ってネットワーク接続されたコンピュータを利用可能にする行為、およびその助長行為を処罰対象としている。問題文の行為と法律の対象が一致する。
比較
刑法は犯罪全般を広く扱い、通信傍受法は通信の傍受に関する事項を扱う。電気通信事業法は電気通信事業や通信サービスに関する法律であり、いずれも問題文が示す不正なコンピュータ利用を直接対象とする法律名ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。刑法は犯罪一般について広く規定する法律だが、設問のように、他人のIDやパスワードを使ったネットワーク接続コンピュータへの不正な利用可能化と、その助長行為を直接問う法律名としては適切ではない。設問の具体的対象と一致しない。
選択肢イ
これは不正解だよ。通信傍受法は、通信の傍受に関する手続や要件を扱う法律であり、他人のIDやパスワードを使ってコンピュータを利用可能にする行為や、その助長行為を処罰対象とする法律ではない。行為の内容が異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。電気通信事業法は、電気通信事業や通信サービスの公正な提供などに関する法律であり、設問のような無権限者によるID・パスワード利用とコンピュータへの接続を可能にする行為を直接処罰対象とする法律ではない。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。不正アクセス禁止法は、利用権限をもたない第三者が他人のIDやパスワードを使い、ネットワーク接続されたコンピュータを利用可能にする行為と、その助長行為を処罰対象としている。問題文の条件に一致する。
学習のポイント
不正アクセスの成立要件と、通信・事業・一般犯罪を扱う法律との違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問30(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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