STITストラテジスト試験 午前Ⅰ
平成21年度秋期 ITストラテジスト 午前Ⅰ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア故障時に,指定された達成水準を再確立し,直接に影響を受けたデータを回復するソフトウェア製品の能力
- イソフトウェアにある欠陥の診断又は故障原因の追及,及びソフトウェアの修正箇所の識別を行うためのソフトウェア製品の能力
- ウ一つ以上の指定されたシステムと相互作用するソフトウェア製品の能力
- エ利用者がソフトウェアの運用及び運用管理を行うことができるソフトウェア製品の能力
解き方のヒントを見る
品質副特性を読む一つの視点
各選択肢を覚えた定義と照合する前に、説明が何を評価しようとしているのかを見極め、対象・目的・評価の場面を一貫した観点で整理してから、用語の境界を慎重に確認します。
この問題で問われていること
この問題では、個々の用語の印象や関連語に引きずられず、説明の中心が何に向いているかを一つの軸で読み取り、同じ軸で各候補の意味を比較できるかを丁寧に確認してください。
視点
品質を分類するときは、名称の似ている部分ではなく、説明が評価対象のどの側面を扱っているかに注目します。まず文の主語と評価の目的を捉え、その後に用語との対応関係を確認すると、印象だけで判断しにくくなります。
確認ポイント
- 説明の中心となる対象を、文中の主語から確認する
- その説明が何を評価するためのものかを一文で言い換える
- 同じ観点を保ったまま、用語との対応を読み直す
正解と解説を見る
正解
ア
解説
故障時に指定された達成水準を再確立し、影響を受けたデータを回復する能力は、信頼性の副特性である回復性に該当する。ほかの選択肢は保守性、機能性、使用性に分類される。
理由
アは、故障が発生した後にソフトウェアを指定された水準まで戻し、影響を受けたデータを回復する能力を説明している。このような回復性は、ソフトウェア製品が障害に対して適切に機能を維持・回復できるかに関わるため、信頼性の副特性に分類される。
比較
イは欠陥や故障原因を分析して修正箇所を特定する能力なので保守性、ウは他システムとの相互作用に関する能力なので機能性の相互運用性、エは利用者による運用や運用管理のしやすさに関する能力なので使用性に該当する。
選択肢ア(正解)
これは正解だよ。故障時に指定された達成水準を再確立し、影響を受けたデータを回復する能力は、障害発生後の復旧に関する「回復性」を表す。回復性は信頼性の副特性なので、この記述が該当する。
選択肢イ
これは不正解だよ。欠陥の診断や故障原因の追及、修正箇所の識別は、ソフトウェアを解析して保守しやすくする能力に関する説明であり、保守性の副特性である。信頼性に分類される回復の能力とは対象が異なる。
選択肢ウ
これは不正解だよ。一つ以上の指定システムと相互作用する能力は、他のシステムや環境との連携に関する説明であり、機能性の副特性である相互運用性を示す。故障後のサービス回復を扱う信頼性の説明ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。利用者がソフトウェアを運用し、運用管理を行える能力は、利用者の操作や運用のしやすさに関する使用性の副特性である。障害から指定水準へ戻す回復性の説明とは異なる。
学習のポイント
品質モデルにおける副特性の意味と、各能力の分類を整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 ITストラテジスト試験 午前Ⅰ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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