SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ
令和6年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問16
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アクラス間の関連は、二つのクラス間でだけ定義できる。
- イサブクラスではスーパークラスの操作を再定義することができる。
- ウサブクラスのインスタンスが、スーパークラスで定義されている操作を実行するときは、スーパークラスのインスタンスに操作を依頼する。
- エ二つのクラスに集約の関係があるときには、集約オブジェクトは部分となるオブジェクトと、属性及び操作を共有する。
解き方のヒントを見る
関係を考える前提をそろえる
クラス間の関係を考える際は、判断の前提がどこまで明示されているかに注目しましょう。普段の経験から補った想定と、示された情報を分けて整理すると、思い込みに頼らず検討を進めやすくなります。
この問題で問われていること
検討の中心は、関係を判断するために自分が置いている前提の確認です。与えられた情報から読み取れる範囲と、追加の想定が必要な範囲を意識し、根拠のある内容と自分の推測を混同していないか振り返りましょう。
視点
考えるために置いた前提には、示された情報に基づくものと、自分が補ったものがあります。判断に使っている前提がどちらに当たるかを意識して、根拠を確かめましょう。
確認ポイント
- 判断に使っている前提を意識できているか
- その前提の根拠を示された情報にたどれるか
- 自分で補った想定を、明示された内容として扱っていないか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
正解はイです。サブクラスでは、スーパークラスから継承した操作を再定義できます。これをオーバーライドと呼びます。関連、継承、集約がそれぞれ表す関係を区別することがポイントです。
理由
サブクラスは、スーパークラスで定義された操作を継承し、必要に応じて再定義できます。例えば、共通の「描画する」操作を、円クラスでは円を描く処理、長方形クラスでは長方形を描く処理として実装できます。この再定義がオーバーライドであり、イの説明は適切です。
比較
関連は二つのクラスだけに限定されず、三つ以上のクラスが参加する多項関連も定義できます。また、継承した操作はサブクラスのインスタンス自身が利用でき、別のスーパークラスのインスタンスへの依頼を必要としません。集約は全体と部分の関係を表し、両者が属性及び操作を共有するという意味ではありません。
選択肢ア
これは不正解だよ。クラス間の関連は、二つのクラスに限定されません。三つ以上のクラスが参加する多項関連も定義できます。したがって、「二つのクラス間でだけ定義できる」という限定が誤りです。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。サブクラスは、スーパークラスから継承した操作を再定義できます。この再定義をオーバーライドと呼び、共通の操作に対してサブクラス固有の処理を実装できます。選択肢はこの継承の仕組みを適切に述べています。
選択肢ウ
これは不正解だよ。サブクラスのインスタンスは、継承した操作を自分自身の操作として実行できます。別のスーパークラスのインスタンスを用意して、操作を依頼する必要はありません。選択肢は、継承による操作の利用と、別のオブジェクトへの委譲を混同しています。
選択肢エ
これは不正解だよ。集約は、全体となるオブジェクトと部分となるオブジェクトの関係を表します。この関係によって、両者の属性及び操作が共有されるわけではありません。例えば、自動車とその部品は集約の関係にあっても、それぞれ独自の属性や操作を持ちます。
学習のポイント
継承は上位クラスの性質を引き継ぐ関係、集約は全体と部分の関係として整理しましょう。操作の再定義であるオーバーライドと、別のオブジェクトに処理を依頼する委譲の違いも押さえてください。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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