SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

令和3年度春期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問22

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システム監査人が行う改善提案のフォローアップとして,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    改善提案に対する改善の実施を監査対象部門の長に指示する。
  2. イ
    改善提案に対する監査対象部門の改善実施プロジェクトの管理を行う。
  3. ウ
    改善提案に対する監査対象部門の改善状況をモニタリングする。
  4. エ
    改善提案の内容を監査対象部門に示した上で改善実施計画を策定する。
解き方のヒントを見る

フォローアップにおける役割の整理

改善提案後のフォローアップを考える際は、監査の各段階で誰がどの行為の主体となるのかを整理することが出発点です。監査人の立場と被監査側の立場を区別し、問われている行為が誰の責任に属するかを自分で確かめながら検討しましょう。

この問題で問われていること

確認すべき観点は、フォローアップの場面で監査人が関与する範囲です。改善に関わる各行為を監査人と被監査側のどちらが担うのが適切かを、監査の目的と監査人に求められる立場に照らして判断してください。

視点

システム監査は、計画・実施・報告・フォローアップという流れで進みます。各段階で監査人が何を目的として行動するのかを確認しましょう。あわせて、監査人に求められる基本的な立場が各行為とどう関係するのかも確認します。教科書やシステム監査基準の該当箇所で段階ごとの役割を整理しておくと、判断の拠り所になります。

確認ポイント

  • 問われている行為の主体が、監査人と被監査側のどちらにあたるかを自分で区別できるか
  • その行為が監査の目的と整合しているかを、自分の言葉で説明できるか
  • その行為が監査人に求められる基本的な立場と矛盾しないかを確認したか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

システム監査人は、改善提案を出した後も監査対象から独立した立場を保ちます。改善の実施は監査対象部門の責任で行い、監査人はその改善状況をモニタリングします。そのため、正解はウです。

理由

改善提案に基づいて改善を実施し、計画を立て、進捗を管理する責任は監査対象部門にあります。システム監査人は監査対象から独立した立場を保つ必要があります。そのため、フォローアップでは改善がどう進んでいるかをモニタリングし、評価するにとどめます。これに当たるのはウです。

比較

アの改善実施の指示、イの改善実施プロジェクトの管理、エの改善実施計画の策定は、どれも監査人が改善活動の当事者や指揮者になってしまう行為です。監査人には監査対象部門への指揮命令権限がありません。また、自分が関わった改善を後で評価すると独立性・客観性が損なわれます。したがって、これらはどれも適切ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。システム監査人には監査対象部門への指揮命令権限がなく、改善の実施を部門の長に指示する立場ではないんだ。監査人は改善提案を示す側で、改善の実施を指示するのは経営者などの責任者だよ。監査人が指示すると、独立性・客観性の面でも問題が生じるんだ。

選択肢イ

これは不正解だよ。改善実施プロジェクトの管理は、改善の実施責任を負う監査対象部門が自分で行うものなんだ。監査人がプロジェクト管理を担うと改善活動の当事者になってしまうよ。そうなると、後でその結果を評価するときに自分の関与を自分で評価することになり、独立性・客観性が損なわれるんだ。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。フォローアップでは、監査対象部門が改善提案に沿って改善を進めているかを、監査人がモニタリング(状況の把握と評価)するんだ。改善の実施そのものは監査対象部門の責任で、監査人は独立した立場から状況を確かめるだけ。だから監査人の役割として適切なんだよ。

選択肢エ

これは不正解だよ。改善実施計画は、改善提案を受けた監査対象部門が自分の責任で策定するものなんだ。監査人が計画まで作ると改善の当事者になってしまい、その計画の妥当性や実施結果を客観的に評価できなくなるよ。だからフォローアップとして適切ではないんだ。

学習のポイント

フォローアップでの監査人の役割と、改善の実施責任が監査対象部門にあることを区別して押さえる。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問22(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

関連する過去問一覧

IPA Advancedは非公式の学習サイトです。解説にはAIによる補助生成を含む場合があります。公式の問題冊子・解答例・採点講評を優先し、誤りは確認後に訂正します。運営・編集方針