SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

令和元年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問29

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

損益分岐点分析でA社とB社を比較した記述のうち,適切なものはどれか。
A社とB社の売上高、変動費、固定費及び営業利益を万円単位で比較した表。
A社とB社の売上高、変動費、固定費及び営業利益を万円単位で比較した表。

選択肢

  1. ア
    安全余裕率はB社の方が高い。
  2. イ
    売上高が両社とも3、000万円である場合,営業利益はB社の方が高い。
  3. ウ
    限界利益率はB社の方が高い。
  4. エ
    損益分岐点売上高はB社の方が高い。
解き方のヒントを見る

損益分岐点比較の着眼点

企業を比較するときは、売上規模だけで判断せず、固定的な負担と売上に応じて変わる負担の関係に注目し、同じ基準で収益構造の違いを読み取ることが大切です。数値の意味と前提も確認します。

この問題で問われていること

一つの指標の大小をそのまま優劣とせず、各企業の費用構造や売上水準との関係をそろえて見たとき、比較結果が何を示すのかを考える点に集中しましょう。前提条件の違いにも注意します。

視点

企業比較では、指標の値だけでなく、その値がどのような収益構造や前提から生じているかを確認し、同じ条件で意味を考えることが重要です。

確認ポイント

  • 比較する数値の前提条件がそろっているか確認する
  • 売上規模と費用構造を分けて捉える
  • 指標の差が経営上何を示すか考える
正解と解説を見る

正解

ア

解説

売上高から変動費を差し引いた限界利益と固定費を用いて各社を比較すると、安全余裕率はA社が25%、B社が50%となり、B社の方が高い。

理由

A社の限界利益は2、000−800=1、200万円、限界利益率は60%、損益分岐点売上高は900÷0.6=1、500万円です。B社は限界利益600万円、限界利益率30%、損益分岐点売上高は300÷0.3=1、000万円となる。

比較

安全余裕率は、実際の売上高から損益分岐点売上高を引いた額を実際の売上高で割る。A社は(2、000−1、500)÷2、000=25%、B社は(2、000−1、000)÷2、000=50%であり、B社が高い。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。A社の限界利益率は(2,000−800)÷2,000=60%で、損益分岐点売上高は900÷0.6=1,500万円となる。安全余裕率は(2,000−1,500)÷2,000=25%である。B社は限界利益率30%、損益分岐点売上高1,000万円、安全余裕率50%となるため、B社の方が高い。

選択肢イ

これは不正解だよ。売上高が両社とも3,000万円の場合、A社の営業利益は3,000×0.6−900=900万円となる。一方、B社は3,000×0.3−300=600万円である。したがって、同じ3,000万円の売上高ではB社の営業利益が高いとはいえず、A社の方が高い。

選択肢ウ

これは不正解だよ。限界利益率は、売上高から変動費を差し引いた限界利益を売上高で割って求める。A社は(2,000−800)÷2,000=60%、B社は(2,000−1,400)÷2,000=30%である。変動費800万円と1,400万円の違いにより、B社の限界利益率の方が高いという記述は誤りである。

選択肢エ

これは不正解だよ。損益分岐点売上高は固定費を限界利益率で割って求める。A社は900÷0.6=1,500万円、B社は300÷0.3=1,000万円となる。B社は限界利益率が低いものの、固定費が300万円と小さいため、損益分岐点売上高はA社より低く、B社の方が高いという記述は誤りである。

学習のポイント

限界利益率、損益分岐点売上高、安全余裕率を順に整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問29(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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