SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

令和元年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問27

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

CRMを説明したものはどれか。

選択肢

  1. ア
    卸売業者・メーカが,小売店の経営活動を支援してその売上と利益を伸ばすことによって,自社との取引拡大につなげる方法である。
  2. イ
    企業全体の経営資源を有効かつ総合的に計画して管理し,経営の高効率化を図るための手法である。
  3. ウ
    企業内の全ての顧客チャネルで情報を共有し,サービスのレベルを引き上げて顧客満足度を高め,顧客ロイヤルティの最大化に結び付ける考え方である。
  4. エ
    生産,在庫,購買,販売,物流などの全ての情報をリアルタイムに交換することによって,サプライチェーン全体の効率を大幅に向上させる経営手法である。
解き方のヒントを見る

略語は正式名称に戻して考える

経営戦略で登場する情報システム関連の略語は、頭文字だけで覚えると取り違えやすい分野です。各略語を元の英語表記に展開し、それぞれの単語が何を対象とし、何を目的とする仕組みを表しているかを手がかりに意味を判断する姿勢が役立ちます。

この問題で問われていること

問われているのは略語の綴りの暗記よりも、その略語が示す概念の中身です。展開した英単語のうち中心となる語に注目し、その仕組みが扱う業務範囲や管理対象と、問題で説明されている内容が噛み合っているかを確かめることが焦点になります。

視点

情報システム関連の略語の多くは、複数の英単語の頭文字を並べて作られています。略語のまま眺めると似た印象のものが混ざりやすいため、一度正式名称に戻して単語ごとの意味を確認すると区別しやすくなります。特に、管理や計画の対象を表す語と、仕組みの性質を表す語がどれかを見分けると、その略語がどの範囲の業務を想定した概念なのかを自分の言葉で説明できるようになります。

確認ポイント

  • 登場する略語を、それぞれ元の英語表記に展開できるか確かめる
  • 展開した英単語のうち、管理や改善の対象を表す中心的な語はどれかを考える
  • その中心語から想像される業務範囲が、問われている内容と一致しているかを照らし合わせる
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

CRMはCustomer Relationship Managementの略です。社内の全ての顧客チャネルで顧客情報を共有してサービスの質を高め、顧客満足度と顧客ロイヤルティの向上につなげる考え方なので、正解はウです。

理由

CRM(顧客関係管理)は、営業、コールセンター、Webなど企業内の全ての顧客接点で顧客情報を一元的に共有・活用し、一人一人の顧客に合った対応をすることで満足度を高め、長く続く良好な関係(顧客ロイヤルティ)を築く考え方です。ウの記述はこれにぴったり合っています。

比較

アは小売店を支援して自社の取引を増やすリテールサポートです。イは企業全体の経営資源を統合的に管理するERP(企業資源計画)、エはサプライチェーン全体の情報を共有して効率化するSCM(サプライチェーンマネジメント)です。どれも顧客との関係づくりを中心にした手法ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。卸売業者やメーカが小売店の経営活動を支援し、その売上と利益を伸ばすことで自社との取引拡大につなげる方法は、リテールサポートの説明なんだ。支援する相手は小売店という取引先で、全ての顧客チャネルで情報を共有して顧客ロイヤルティを高めるCRMとは、目的も対象も違うよ。

選択肢イ

これは不正解だよ。企業全体の経営資源を有効かつ総合的に計画・管理し、経営の高効率化を図る手法は、ERP(Enterprise Resource Planning、企業資源計画)の説明なんだ。ヒト・モノ・カネ・情報といった社内資源の統合管理が中心で、顧客との関係強化を目的とするCRMとは違うよ。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。CRM(Customer Relationship Management)は、企業内の全ての顧客チャネルで顧客情報を共有してサービスのレベルを引き上げ、顧客満足度を高めて顧客ロイヤルティの最大化に結び付ける考え方なんだ。顧客との長期的な関係づくりを重視する点が、この記述と一致しているよ。

選択肢エ

これは不正解だよ。生産、在庫、購買、販売、物流などの全ての情報をリアルタイムに交換し、サプライチェーン全体の効率を大幅に向上させる経営手法は、SCM(Supply Chain Management)の説明なんだ。供給の流れ全体を最適化するのが目的で、顧客満足度やロイヤルティの向上を中心とするCRMとは違うよ。

学習のポイント

CRM・ERP・SCM・リテールサポートについて、それぞれが何を管理対象とし、何を目的とするかを区別して覚えることが大切です。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問27(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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