SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

令和元年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ジョブ群と実行の条件が次のとおりであるとき,一時ファイルを作成する磁気ディスクに必要な容量は最低何 M バイトか。 〔ジョブ群〕 〔実行の条件〕 (1) ジョブの実行多重度を 2 とする。 (2) 各ジョブの処理時間は同一であり,他のジョブの影響は受けない。 (3) 各ジョブは開始時に 50M バイトの一時ファイルを新たに作成する。 (4) の関係があれば,ジョブ X の開始時に作成した一時ファイルは,直後のジョブ Y で参照し,ジョブ Y の終了時にその一時ファイルを削除する。直後のジョブが複数個ある場合には,最初に生起されるジョブだけが先行ジョブの一時ファイルを参照する。 (5) はジョブ X の終了時に,ジョブ Y,Z のようにジョブ X と矢印で結ばれる全てのジョブが,上から記述された順に優先して生起されることを示す。 (6) は先行するジョブ X,Y 両方が終了したときにジョブ Z が生起されることを示す。 (7) ジョブの生起とは実行待ち行列への追加を意味し,各ジョブは待ち行列の順に実行される。 (8) OS のオーバヘッドは考慮しない。
〔ジョブ群〕。円で示したジョブA~Fの関係図。Aから上のBと下のCへ,Bから上のDと下のEへ,CからEへ,DとEからFへ矢印が向かう。BとC,DとEはそれぞれ上下に配置されている。
〔ジョブ群〕。円で示したジョブA~Fの関係図。Aから上のBと下のCへ,Bから上のDと下のEへ,CからEへ,DとEからFへ矢印が向かう。BとC,DとEはそれぞれ上下に配置されている。
図。実行条件(4)に挿入された関係図。左の円内にX,右の円内にYがあり,XからYへ向かう右向きの矢印で二つの円が結ばれている。
図。実行条件(4)に挿入された関係図。左の円内にX,右の円内にYがあり,XからYへ向かう右向きの矢印で二つの円が結ばれている。
図。実行条件(5)に挿入された関係図。左の円内にX,右上の円内にY,右下の円内にZがあり,XからYとZへそれぞれ矢印が向かう。
図。実行条件(5)に挿入された関係図。左の円内にX,右上の円内にY,右下の円内にZがあり,XからYとZへそれぞれ矢印が向かう。
図。実行条件(6)に挿入された関係図。左上の円内にX,左下の円内にY,右の円内にZがあり,XとYからZへそれぞれ矢印が向かう。
図。実行条件(6)に挿入された関係図。左上の円内にX,左下の円内にY,右の円内にZがあり,XとYからZへそれぞれ矢印が向かう。

選択肢

  1. ア
    100
  2. イ
    150
  3. ウ
    200
  4. エ
    250
解き方のヒントを見る

条件が当てはまる範囲を確かめる

ジョブの並行実行や一時ファイルの必要容量を考える際は、与えられた条件がどの範囲に当てはまるかに注目しましょう。条件の対象を確かめ、明示された情報と自分で補った想定を分けて整理することが手掛かりになります。

この問題で問われていること

この問題では、条件を一律に当てはめてよいと早合点せず、その条件が扱う範囲を確かめる視点を持ちましょう。考えを進める前に、対象の範囲について根拠のある理解と自分の想定を区別しておくと、整理しやすくなります。

視点

一つの条件を、根拠なく別の対象にも広げて受け取っていないかを振り返りましょう。条件がどこまで適用されるかという観点に絞って、理解を整理します。

確認ポイント

  • 条件が当てはまる対象の範囲を確かめたか
  • 条件を根拠なく別の対象へ広げていないか
  • 対象範囲の理解に自分の想定が混ざっていないか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

必要な最低容量は200Mバイトで、正解はウです。DとEの実行中には、先行ジョブB・CのファイルとD・E自身のファイルの計4個が残るため、50Mバイト×4=200Mバイトとなります。

実行順序と削除時点

Aが終了すると、B、Cの順に待ち行列へ追加され、実行多重度が2なので両方が実行されます。処理時間が同一なのでBとCは同時に終了し、次にDとEが実行されます。EはBとCの両方の終了が必要で、FはDとEの両方の終了後に実行されます。Aのファイルを参照するのは最初に生起されるBだけなので、AのファイルはBの終了時に削除されます。同様に、BのファイルはDの終了時、CのファイルはEの終了時に削除されます。DとEのファイルは、どちらもFの終了まで残ります。

各実行段階の容量比較

Aの実行中はAの1ファイルで、50Mバイト×1=50Mバイトです。BとCの実行中はA・B・Cの3ファイルで、50Mバイト×3=150Mバイトです。DとEの実行中は、参照中のB・Cと新たに作成されたD・Eの4ファイルで、50Mバイト×4=200Mバイトです。Fの実行中はD・E・Fの3ファイルで、50Mバイト×3=150Mバイトです。必要容量はこれらの最大値なので、最低200Mバイトとなります。

選択肢ア

これは不正解だよ。100Mバイトは、50Mバイト×2ファイルに相当する。実行多重度は2だが、終了済みジョブのファイルも参照先の終了まで残る。DとEの実行中はB・C・D・Eの4ファイルが必要なので、2ファイル分では不足する。

選択肢イ

これは不正解だよ。150Mバイトは、50Mバイト×3ファイルに相当する。BとCの実行中はA・B・C、Fの実行中はD・E・Fが保存され、この容量で足りる。しかし、DとEの実行中は4ファイルが同時に存在し、さらに50Mバイト必要になる。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。DとEが開始すると、それぞれの新規ファイルに加え、BとCのファイルも残っている。BのファイルはDの終了時、CのファイルはEの終了時に削除されるためである。最大4ファイルなので、50Mバイト×4=200Mバイトが最低限必要となる。

選択肢エ

これは不正解だよ。250Mバイトは、50Mバイト×5ファイルに相当する。DとEの実行中に残るのはB・C・D・Eの4ファイルであり、AのファイルはBの終了時に既に削除されている。同時に5ファイル必要な時点はなく、必要な最大容量より50Mバイト多い。

学習のポイント

実行待ち行列によるジョブの開始順序と、後続ジョブの終了まで続く一時ファイルの保存期間を整理しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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