SMITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ

平成30年度秋期 ITサービスマネージャ 午前Ⅰ 問16

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

安全性と信頼性について,次の方針でプログラム設計を行う場合,その方針を表す用語はどれか。 〔方針〕 不特定多数の人が使用するプログラムには,自分だけが使用するプログラムに比べて,より多く,データチェックの機能を組み込む。プログラムが処理できるデータの前提条件を文書に書いておくだけでなく,プログラムについても前提条件を満たしていないデータが入力されたときは,エラーメッセージを表示して再入力を促すようなものとする。

選択肢

  1. ア
    フールプルーフ
  2. イ
    フェールセーフ
  3. ウ
    フェールソフト
  4. エ
    フォールトトレランス
解き方のヒントを見る

設計方針を見極める一つの視点

プログラム設計の方針を考えるときは、目的と想定される利用条件を結び付け、どの要件を満たすための判断なのかを整理します。個別の名称や結論ではなく、要件との対応関係に注目してください。

この問題で問われていること

確認する観点を、設計上の判断がどの要求や制約に応えるものかという一点に絞ります。説明の根拠が目的・前提・影響のどれと結び付くかを、問題文の記述と照らして丁寧に確かめてください。

視点

設計方針を評価する際は、掲げられた判断を単独で覚えるのではなく、達成したい目的、置かれた前提、想定される影響との関係を整理します。その判断がどの要件への対応として説明されているかを見取り、根拠のつながりを確認しましょう。

確認ポイント

  • 目的と判断の対応が、問題文の記述から無理なく説明できるか確認する。
  • 前提や制約を一つ取り落としたことで、判断の意味が変わっていないか見直す。
  • 結果だけでなく、その判断を支える根拠のつながりを追って整理する。
正解と解説を見る

正解

ア

解説

不特定多数の利用者が使うプログラムでは、入力ミスや前提条件を満たさないデータを想定し、エラーを知らせて適切な再入力を促す設計が求められます。この考え方をフールプルーフといいます。

理由

問題文は、利用者が誤ったデータを入力する可能性を考慮し、前提条件を満たさない場合にエラーメッセージを表示して再入力を促す方針を示しています。これは、人が誤操作しても重大な問題にならないようにするフールプルーフの考え方です。

比較

フェールセーフは故障時に安全側へ移行する考え方、フェールソフトは故障した機能を切り離して全体の機能低下を抑える考え方です。フォールトトレランスは一部に故障があっても処理を継続できるようにする設計であり、入力ミスへの対策を直接表す用語ではありません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。フールプルーフは、利用者の誤操作や誤入力を想定し、それによって問題が起きにくいように設計する考え方です。問題文のように、入力データをチェックし、条件に合わない場合はエラーメッセージを表示して再入力を促す方針に一致します。

選択肢イ

これは不正解だよ。フェールセーフは、装置やシステムに故障が発生したとき、危険な状態に進まず安全側の状態へ移行させる考え方です。利用者が入力したデータを検査し、誤入力時に再入力を促す方針そのものを表す用語ではありません。

選択肢ウ

これは不正解だよ。フェールソフトは、システムの一部に故障が発生した場合、その機能を停止または縮退させながら、残りの機能で処理を続ける考え方です。入力条件を満たさないデータへの案内や再入力要求を示す用語ではありません。

選択肢エ

これは不正解だよ。フォールトトレランスは、構成要素の一部に故障が起きても、冗長化などによってシステム全体の処理を継続できるようにする設計です。問題文が扱う利用者の誤入力を検出し、再入力を促す方針とは対象が異なります。

学習のポイント

フールプルーフ、フェールセーフ、フェールソフト、フォールトトレランスの違いを、異常への対応目的で整理しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 ITサービスマネージャ試験 午前Ⅰ 問16(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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