SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和4年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問10

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

故障の予防を目的とした解析手法であるFMEAの説明はどれか。

選択肢

  1. ア
    個々のシステム構成要素に起こり得る潜在的な故障モードを特定し,それらの影響度を評価する。
  2. イ
    故障を,発生した工程や箇所などで分類して分析し,改善すべき工程や箇所を特定する。
  3. ウ
    発生した故障について,故障の原因に関係するデータ,事象などを収集し,“なぜ”を繰り返して原因を掘り下げ,根本的な原因を追究する。
  4. エ
    発生した故障について,その引き金となる原因を列挙し,それらの関係を木構造で表現する。
解き方のヒントを見る

分析手法を目的の違いで見分ける

複数の分析手法を区別するときは、名称の印象ではなく、その手法が何を明らかにするために使われるのかという目的に立ち返ることが有効です。目的を自分の言葉で説明できるかを確かめながら、記述と照らし合わせてみましょう。

この問題で問われていること

この問題で確かめたいのは、信頼性分析手法を他の分析手法と区別できるかどうかです。区別の軸を一つに絞り、それぞれの手法が本来どのような目的で使われるのかを基準に考える姿勢が求められています。

視点

分析手法は、品質管理、リスク管理、業務改善など、さまざまな場面で使われます。似た場面で使われる手法どうしは、名前や見た目の印象だけでは区別しにくいことがあります。そこで、それぞれの手法が『何を知りたいときに使うものか』という目的を軸に整理すると、区別しやすくなります。記述を読むときは、書かれている内容がどの目的に対応しているかを考え、自分が理解している各手法の目的と一致するかを確かめてください。

確認ポイント

  • 登場する各手法について、何を明らかにするために使うのかを自分の言葉で一文で説明できるか確認する
  • 記述に書かれている目的が、自分が理解しているその手法の本来の目的と食い違っていないか確かめる
  • 名称の響きや見た目の印象に頼らず、目的という一つの軸だけで判断できているか見直す
正解と解説を見る

正解

ア

解説

FMEAは、システムや製品の構成要素ごとに起こり得る故障モードを事前に洗い出し、その故障が及ぼす影響度などを評価することで、故障の予防や対策の優先順位付けを行う手法です。

理由

FMEAでは、まだ発生していない故障も含めて、構成要素ごとに潜在的な故障モードを想定する。その影響度などを評価し、重大な故障を防ぐための対策につなげる。

比較

イは発生した故障を工程や箇所で分類する分析、ウは「なぜ」を繰り返して根本原因を探る分析、エは原因の関係を木構造で表す分析であり、いずれもFMEAの説明ではありません。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。FMEAは、個々のシステム構成要素について起こり得る潜在的な故障モードを事前に特定し、それによって生じる影響度などを評価する。故障の予防を目的とする説明に合致している。

選択肢イ

これは不正解だよ。発生した故障を工程や箇所などで分類して分析し、改善対象を特定する内容は、故障発生後の状況を整理する分析である。潜在的な故障を事前に評価するFMEAの説明とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。発生した故障に関するデータや事象を集め、「なぜ」を繰り返して根本原因を追究する内容は、原因分析の代表的な考え方である。事前に故障モードを評価するFMEAとは目的と進め方が異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。発生した故障の引き金となる原因を列挙し、それらの関係を木構造で表現するのは、原因の組合せや因果関係を整理する分析である。潜在的故障モードの影響を評価するFMEAとは異なる。

学習のポイント

FMEAと、故障発生後に原因を分析する手法との違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和4年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問10(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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