SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和3年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問20

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

スパムメール対策として,サブミッションポート(ポート番号 587)を導入する目的はどれか。

選択肢

  1. ア
    DNSサーバに SPF レコードを問い合わせる。
  2. イ
    DNS サーバに登録されている公開鍵を使用して,ディジタル署名を検証する。
  3. ウ
    POP before SMTP を使用して,メール送信者を認証する。
  4. エ
    SMTP-AUTHを使用して,メール送信者を認証する。
解き方のヒントを見る

対策の狙いを経路の視点で整理

迷惑メール対策として新たな仕組みが導入される場合、その仕組みが通信のどの区間に作用し、誰のどのような行為を抑えようとしているのかを考えることが重要です。目的と手段の対応関係を一つずつ確かめながら検討しましょう。

この問題で問われていること

専用の接続口を設ける対策について、それが送信の流れの中でどの立場の通信を分離し、分離した結果として何ができるようになるのかという、導入目的の筋道を自分の言葉で説明できるかが問われています。

視点

メール送信には、利用者の端末から自組織のサーバへ渡す段階や、サーバ同士で配送する段階など、性質の異なる区間があります。対策の狙いを考える際は、どの区間の通信を対象にしているのか、誰が送信主体になり得るのかを区別してください。そのうえで、その区別が不正な送信の抑止とどう結び付くかを整理すると考えやすくなります。

確認ポイント

  • 対策が作用する通信区間はどこかを、送信の流れを自分で図に描いて確かめる
  • その区間で送信主体として想定される相手は誰かを考える
  • 区間を分けることで抑止しようとする行為は何かを言葉にする
正解と解説を見る

正解

エ

解説

サブミッションポート587は,利用者がメールを送信サーバへ提出する際に,SMTP-AUTHで送信者を認証するために用いられる。SPFや公開鍵検証は別の仕組みです。

理由

ポート587は,利用者がメールを送信サーバへ提出するためのサブミッション用途で使われる。スパム対策として送信者を認証し,認証された利用者からの送信を受け付ける仕組みと組み合わせる。

比較

SPFはDNSのレコードを用いた送信元ドメインの確認,公開鍵による署名検証はメールの署名確認に関する仕組みです。これらはポート587の導入目的そのものではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。SPFは,送信元ドメインが指定した送信サーバをDNSのSPFレコードで確認する仕組みである。DNSサーバへの問い合わせはポート587の導入目的ではなく,メール送信者をサブミッション時に認証する説明にもなっていない。

選択肢イ

これは不正解だよ。DNSサーバに登録された公開鍵を使ってディジタル署名を検証するのは,メールの署名や送信元の真正性を確認する仕組みに関する説明である。サブミッションポート587を導入して送信者を認証する目的とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。POP before SMTPは,メール受信のためのPOP認証を先に行い,その後の送信を許可する方式である。送信者認証に関係するが,本問で問われるポート587の導入目的を示す方式ではない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。SMTP-AUTHは,メール送信時に利用者を認証する仕組みである。サブミッションポート587を利用して送信サーバが認証済みの利用者からメールを受け付けることで,不特定の第三者による迷惑メール送信を抑制する。

学習のポイント

メール送信経路と認証技術の役割を対応付けて覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問20(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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