SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和3年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アDFD
- イE-R 図
- ウシーケンス図
- エ状態遷移図
解き方のヒントを見る
設計図法の表現対象を見極める
設計図法はそれぞれ何を表すために考案されたかが異なります。問題が求めている設計の関心事を自分の言葉で言い直し、各図法が主に描き出す対象と照らし合わせて、関心事と表現対象が噛み合うかという一つの観点で検討しましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、設計の場面で何を見える化したいかという目的と図法の対応です。問題文中の設計対象に関する語句を手掛かりに目的を整理し、各図法がどの種類の情報を中心に記述するものかを学習時の知識から思い出して照合することが焦点です。
視点
ソフトウェア設計で使われる図法は、それぞれ特定の種類の情報を記述するために作られています。そのため、一つの図法ですべての設計情報を扱うことはできません。図法を選ぶときは、図法の名前や見た目の印象で判断しないことが大切です。まず、その図法を使うと何が読み取れるようになるのか、つまり表現の主眼を確認します。そのうえで、設計で明らかにしたい関心事と照らし合わせます。関心事は問題文の語句から抽出し、自分の言葉で一文にまとめておきます。そうすると、関心事と表現の主眼を比較しやすくなります。
確認ポイント
- 問題文の語句から、設計で明らかにしたい関心事を一文で言い表せるか
- 各図法が主に何を読み取れるようにするための記法かを、学習時の知識で説明できるか
- 関心事と各図法の表現の主眼が噛み合っているかを、名前の印象ではなく内容で比較したか
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
イベント駆動型アプリケーションの処理タイミングを設計するには、イベントを受け取った処理主体が、どの順序で他の処理主体とやり取りするかを表せる図が有用です。
理由
シーケンス図は、複数のオブジェクトや処理主体の間で発生するメッセージのやり取りを、時間の経過に沿って表現します。そのため、イベントを契機とした処理の順序やタイミングの設計に適しています。
比較
DFDはデータの流れ、E-R図はデータ項目やエンティティ間の関係を表します。状態遷移図はイベントによる状態の変化を表すのに適しますが、複数の処理主体間の相互作用を時系列で設計する目的には、シーケンス図がより直接的です。
選択肢ア
これは不正解だよ。DFDは、外部から入力されたデータが処理やデータストアを経て、どこへ流れるかを表す図です。データの移動を整理する用途が中心であり、イベント処理における複数の処理主体間の時間的なやり取りを設計する図ではありません。
選択肢イ
これは不正解だよ。E-R図は、エンティティとその属性、エンティティ間の関連を表し、データベースの論理設計などに用いられます。データの構造や関係を示す図であり、イベント発生後の処理順序やメッセージ交換のタイミングを表す目的には適しません。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。シーケンス図は、複数のオブジェクトや処理主体の間で送受信されるメッセージを、時間の経過に沿って表現します。イベントを受けてどの処理がどの順序で実行され、次に何が呼び出されるかを設計するのに有用です。
選択肢エ
これは不正解だよ。状態遷移図は、イベントや条件に応じてシステムの状態がどのように変化するかを表す図です。状態の変化を整理するには有効ですが、複数の処理主体が行うメッセージ交換を時間順に詳しく設計する目的には、別の図が適しています。
学習のポイント
各種図が表す対象と、時間的な順序を表現できる範囲を区別する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和3年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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