SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
令和元年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問19
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アa,b,c
- イa,c,b
- ウb,a,c
- エc,b,a
解き方のヒントを見る
改善策の作用点を見極める視点
平均アクセス時間は複数の要素が重なって決まります。改善策を比べるときは、それぞれの策が時間を構成するどの要素に作用するのかを先に整理し、同じ前提条件のもとで効果の大きさを比べる姿勢が大切です。
この問題で問われていること
問われているのは、改善策ごとに平均アクセス時間がどの程度変わるかという比較です。与えられた条件のうち、各改善策によって変わる値と変わらない値を区別できているかが検討の中心になります。
視点
仮想記憶では、アクセスする状況によって要する時間の桁が大きく異なることがあります。平均的な時間は、個々の要素がどう組み合わさるかで決まります。改善策を評価する際は、その策がどの要素を変えるのかを一つずつ対応付け、単位や表し方をそろえてから比較すると見通しがよくなります。
確認ポイント
- 各改善策が変化させる値はどれかを、条件の中から一つずつ対応付けたか
- 変化しない値を、改善前と改善後で同じものとして扱っているか
- 時間の単位や比率の表し方をそろえたうえで比較しているか
正解と解説を見る
正解
エ
解説
ページフォールトの平均負担を1回のアクセス当たりに換算すると、改善後の平均アクセス時間はcが300ナノ秒、bが315ナノ秒、aが340ナノ秒となる。したがって効果の高い順はc、b、aです。
理由
元のページフォールト発生率は100万回に1回、オーバヘッドは200ミリ秒なので、平均負担は200ミリ秒÷100万回=200ナノ秒/回です。改善後は、主記憶アクセス時間とこの平均負担を加算して比較する。
比較
aは300ナノ秒+40ナノ秒=340ナノ秒、bは75ナノ秒+240ナノ秒=315ナノ秒、cは100ナノ秒+200ナノ秒=300ナノ秒となる。よって小さい順、つまり効果の高い順はc、b、aです。
選択肢ア
これは不正解だよ。aの改善後は、オーバヘッドが200ミリ秒の5分の1になるため、平均アクセス時間は300ナノ秒+40ナノ秒=340ナノ秒である。bの315ナノ秒やcの300ナノ秒より大きく、効果の高い順で最初に置くことはできない。
選択肢イ
これは不正解だよ。並びの先頭をaとする点が誤っている。aの平均アクセス時間は340ナノ秒で、cの300ナノ秒、bの315ナノ秒より大きい。したがってaは最も後であり、a,c,bという順序にはならない。
選択肢ウ
これは不正解だよ。bの平均アクセス時間は、75ナノ秒に、発生率1.2倍後の平均オーバヘッド240ナノ秒を加えた315ナノ秒である。aの340ナノ秒より小さいためbを先に置く点はよいが、cの300ナノ秒を最後に置いているため不適切である。
選択肢エ(正解)
これは正解だよ。cは100ナノ秒+200ナノ秒=300ナノ秒、bは75ナノ秒+240ナノ秒=315ナノ秒、aは300ナノ秒+40ナノ秒=340ナノ秒となる。平均アクセス時間が小さいほど短縮効果が高いため、c,b,aの順になる。
学習のポイント
ページフォールトの追加時間を平均化して比較する方法を学ぶ。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問19(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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