SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

令和元年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問11

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ソフトウェアのテスト工程において,バグ管理図を用いて,テストの進捗状況とソフトウェアの品質を判断したい。このときの考え方のうち,最も適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    テスト工程の前半で予想以上にバグが摘出され,スケジュールが遅れたので,スケジュールの見直しを行い,数日遅れでテスト終了の判断をした。
  2. イ
    テスト項目がスケジュールどおりに消化され,かつ,バグ摘出の累積件数が増加しなければ,ソフトウェアの品質は高いと判断できる。
  3. ウ
    テスト項目消化の累積件数,バグ摘出の累積件数及び未解決バグの件数が変化しなくなった場合は,解決困難なバグに直面しているかどうかを確認する必要がある。
  4. エ
    バグ摘出の累積件数の推移とテスト項目の未消化件数の推移から,テスト終了の時期をほぼ正確に予測できる。
解き方のヒントを見る

管理図の指標と判断の対応を確かめる

テスト工程の管理では、記録された数値や推移が何を意味するかを取り違えると、進捗と品質の判断を誤りやすくなります。どの情報からどの結論を導けるのか、その対応関係を一つずつ確かめる姿勢で検討しましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、個々の数値の暗記ではなく、観測された情報をもとに工程の状況をどう評価するかという考え方です。判断の根拠として何を見ているのか、そしてその根拠が進捗と品質のどちらに関わるのかを意識してください。

視点

工程管理で用いる図やデータは、作業がどこまで進んだかを示す面と、成果物の状態を推し量る面の両方に使われることがあります。ただし同じ情報でも、どの観点から見るかで意味が変わります。結論を出す前に、その判断が何に基づいているのかを明確にしておくことが大切です。

確認ポイント

  • 判断に使われている各情報が何を表しているかを、自分の言葉で説明できるか
  • ある結論がその情報だけから本当に言えるのか、別の解釈の余地がないかを考えたか
  • 進捗に関する判断と品質に関する判断を混同せず、それぞれの根拠を分けて整理したか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

バグ管理図は、テスト項目の消化、摘出バグの累積、未解決バグの件数を関連付けて、テストの進み具合と品質を判断するために用いる。指標の停滞だけで品質や終了時期を断定せず、その原因を確認することが重要です。

理由

三つの指標が変化しなくなった場合、テストが順調に完了へ向かっているとは限らない。解決が難しいバグに直面している可能性もあるため、停滞の原因を追加で確認する必要がある。

比較

テスト項目の消化状況やバグ件数の一つの傾向だけから、ソフトウェアの品質が高い、またはテスト終了時期を正確に予測できるとはいえない。スケジュール遅延への対応だけで終了判断を正当化することもできない。

選択肢ア

これは不正解だよ。テスト前半で予想以上にバグが摘出されたことは、品質上の問題やテストの進捗への影響を示す材料にはなるが、数日遅れでテストを終了してよい根拠にはならない。バグの解決状況なども確認して判断する必要がある。

選択肢イ

これは不正解だよ。テスト項目が予定どおり消化され、バグ摘出の累積件数が増加しなくても、それだけでソフトウェアの品質が高いとは判断できない。未実施のテストや潜在的な不具合、未解決バグの状況も併せて確認する必要がある。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。テスト項目消化の累積件数、バグ摘出の累積件数、未解決バグの件数が変化しない状態では、順調に収束している場合だけでなく、解決困難なバグに停滞している場合もある。そのため原因を確認する必要がある。

選択肢エ

これは不正解だよ。バグ摘出の累積件数とテスト項目の未消化件数の推移は、進捗や品質を判断する材料ではあるが、それだけでテスト終了時期をほぼ正確に予測できるとは限らない。未解決バグや今後の検出状況も影響する。

学習のポイント

複数の推移が停滞したときの原因分析と、品質判断の慎重さを学ぶ。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和元年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問11(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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