SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成30年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問6

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

JIS X 25010:2013(システム及びソフトウェア製品の品質要求及び評価(SQuaRE) ーシステム及びソフトウェア品質モデル)で定義されたシステム及び/又はソフトウェア製品の品質特性に関する説明のうち,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    機能適合性とは,明示された状況下で使用するとき,明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満足させる機能を,製品又はシステムが提供する度合いのことである。
  2. イ
    信頼性とは,明記された状態(条件)で使用する資源の量に関係する性能の度合いのことである。
  3. ウ
    性能効率性とは,明示された利用状況において,有効性,効率性及び満足性をもって明示された目標を達成するために,明示された利用者が製品又はシステムを利用することができる度合いのことである。
  4. エ
    保守性とは,明示された時間帯で,明示された条件下に,システム,製品又は構成要素が明示された機能を実行する度合いのことである。
解き方のヒントを見る

品質特性は評価の着眼点で区別する

品質特性の説明は似た言葉を含むことが多く、表面の用語だけで判断すると取り違えやすくなります。各説明が製品のどの側面を、どのような問いで評価しようとしているのかという着眼点に絞って整理すると、区別の手がかりが得られます。

この問題で問われていること

焦点は、ある説明が評価しようとしている中心的な関心事を一つに言い表せるかどうかです。付随的に登場する語句に引きずられず、その説明が最終的に何を確かめたいのかを自分の言葉で要約し、特性名の意味と照らし合わせる姿勢が求められます。

視点

品質モデルは、製品の良さを複数の観点に分けて捉える枠組みです。観点ごとに『何についての良さか』が異なります。ある語句が登場しても、それが評価の主題なのか、条件や文脈として添えられているだけなのかは別の問題です。この二つを見分けることが、観点の取り違えを防ぐ基本になります。

確認ポイント

  • その説明が最終的に確かめたい事柄を一文で要約できたか
  • 要約した関心事が、特性名そのものの語義と対応しているか
  • 説明中の語句が評価の主題か、条件や文脈として添えられただけかを区別したか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

JIS X 25010:2013の品質特性は、それぞれ評価する対象や利用条件が異なります。選択肢の用語と定義内容を対応させると、機能を提供する度合いを説明している記述が適切だと判断できます。

理由

機能適合性は、明示された状況下で、製品やシステムが明示的及び暗黙のニーズを満たす機能を提供する度合いを表します。したがって、機能の提供に関する説明がこの定義と一致します。

比較

資源の量に関する性能は性能効率性、利用者が目標を達成できる度合いは使用性、指定条件下で機能を実行する度合いは信頼性に関係します。各用語の評価対象を混同しないことがポイントです。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。機能適合性は、明示された状況下で使用するときに、製品又はシステムが明示的ニーズ及び暗黙のニーズを満足させる機能を提供する度合いを表す。この記述は定義の内容と一致している。

選択肢イ

これは不正解だよ。資源の量に関係する性能の度合いは、信頼性ではなく性能効率性に関する説明である。信頼性は、指定された条件や時間帯において、システムなどが機能を実行できる度合いを示すため、用語と定義の対応が異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。有効性、効率性及び満足性をもって利用者が目標を達成できる度合いは、性能効率性ではなく使用性に関する説明である。性能効率性は、指定された利用状況で得られる性能と資源の関係を扱うため、この記述とは一致しない。

選択肢エ

これは不正解だよ。指定された時間帯や条件の下で、システム、製品又は構成要素が機能を実行する度合いは、保守性ではなく信頼性に関する説明である。保守性は、製品やシステムを修正・変更しやすい性質を扱うため、記述の用語が異なる。

学習のポイント

品質特性ごとの評価対象と定義の違いを対応付けて覚える。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成30年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問6(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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