SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成28年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問1
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アシステムの要素を識別し,定義された要求事項を満たすシステム方式設計が定義されている。
- イシステム要求事項の優先度に従ってシステムを結合するための戦略が,作成されている。
- ウシステム要求事項は,影響のある全ての当事者へ伝えられ,ベースラインとなっている。
- エシステム要求事項への適合を評価するための基準が作成されている。
解き方のヒントを見る
工程と成果物の対応を捉える
開発工程の成果物を整理する際は、ある文書がどの段階で作られ、次の段階で何の拠り所として使われるかという入出力の流れに着目すると、名称の印象に頼らず判断しやすくなります。規格の枠組みで各段階の目的を思い出しましょう。
この問題で問われていること
この問題で確認したいのは、問われている成果物が開発のどの段階の目的を満たすために作られるものかという一点です。その段階で何が決まり、何がまだ決まっていないのかを考えると位置付けが見えてきます。
視点
ライフサイクルプロセス規格は、開発を段階に分け、各段階で行う作業と、その結果として残す成果物を定めた共通の枠組みです。成果物は単なる書類の名前ではありません。その段階での判断結果を記録し、後続の段階や関係者が参照するためのものです。そのため、ある成果物を位置付けるときは、何を入力として受け取り、何を確定させ、どこへ引き渡すのかという流れで捉えると有効です。
確認ポイント
- その成果物が作られる時点で、何がすでに確定しているかを考える
- その成果物を作るのに必要となる入力が何かを振り返る
- その成果物が後続の段階でどのように参照されるかを想像する
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
システム要求事項分析プロセスの成果は、要求事項を関係者に伝達し、以後の基準として扱える状態にすることです。設計方式、結合戦略、適合評価基準そのものではありません。
理由
正しい成果は、システム要求事項が影響を受ける全ての当事者へ伝えられ、ベースラインとして扱われる状態です。これにより、関係者間で要求事項を共通の基準として確認・管理できる。
比較
アはシステム方式設計、イはシステム結合の戦略、エは要求事項への適合を評価する基準に関する記述であり、いずれも要求事項分析そのものの成果とは異なる。
選択肢ア
これは不正解だよ。記述の中心は、システムの要素を識別し、要求事項を満たすシステム方式設計を定義することである。これは要求事項を関係者へ伝達してベースライン化する段階ではなく、要求事項を具体的なシステム構成や方式へ割り当てる設計側の成果を示している。
選択肢イ
これは不正解だよ。記述の中心は、システム要求事項の優先度に従い、システムを結合するための戦略を作成することである。要求事項を分析して共通の基準として確定する成果ではなく、複数の構成要素を組み合わせる後続作業に向けた計画・戦略の記述である。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。システム要求事項分析プロセスの成果として、要求事項が影響のある全ての当事者へ伝えられ、ベースラインとなっている状態を示している。関係者が同じ要求事項を参照し、その後の設計や確認の基準として管理できるため、設問の問いに合致する。
選択肢エ
これは不正解だよ。記述の中心は、システム要求事項への適合を評価するための基準を作成することである。これは要求事項を関係者へ伝達し、ベースラインとして確定する成果そのものではなく、要求事項を満たしているかを後で判定するための評価準備に当たる。
学習のポイント
要求事項の分析結果と、設計・結合・評価で作成する成果物を区別して覚える。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成28年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問1(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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