SAシステムアーキテクト試験 午後Ⅰ
平成27年度秋期 システムアーキテクト 午後Ⅰ 問4
事例を読んで設問の答えを考えてから、解説のポイントとIPA公式の解答例・採点講評で確認しましょう。
問題




解き方のヒントを見る
構成要素と連携を見極める視点
無人航空機に関する設問では、個々の用語を単独で覚えるよりも、構成要素がどの役割を担い、どの情報がどの経路を通って全体の運用に関係するかを整理しながら読み進めることが大切です。
この問題で問われていること
確認の中心は、機体側・操作側・通信に関わる要素の役割分担と、それらの間で情報が行き交う関係が、設問中の説明と矛盾なく対応しているかという一点に置いてください。
視点
用語の印象だけで判断せず、各要素の役割、関係する情報、接続や連携の向きを分けて捉えます。そのうえで、設問の記述が示す関係を全体の構成として整理し、部分的な言い回しに引きずられないように検討します。
確認ポイント
- 各要素が担う役割を区別できているか
- 情報の流れと関係性を整理できているか
- 説明全体に矛盾がないかを確認したか
正解と解説を見る
解説
災害監視UASの要望を実現するため、地上局・無人機・防災センタの機能分担、無線中継、経路生成、自律飛行への切替えを問う問題です。
問題の全体像
災害発生後に迅速かつ広範囲を監視する新監視UASについて、従来の地上局と無人機の構成を拡張し、2機運用、無線中継、防災センタとの情報共有、自律飛行と遠隔操縦の切替えを実現する事例です。出題趣旨では、機能性、確実性、効率向上などを考慮して機能仕様を策定するシステムアーキテクトの能力を評価するとしている。
設問1(1)
表2の制御部は、飛行計画と3次元地形データから無人機の飛行経路を作り、通信部へ送る。本文では飛行経路を緯度・経度・高度で表す連続した情報をウェイポイント情報と定義しているため、bは「ウェイポイント情報」となる。また、通信部は監視カメラ映像や監視用センサのデータを制御部、ディスプレイ及び防災センタへ送るので、cは「防災センタ」となる。
設問1(2)
防災センタでも地上局と同じ映像を表示し、監視カメラを操作できる構成が示されている。したがって、利点は防災センタの担当者が地上局の要員を介さず、監視カメラ操作によって監視対象の情報を得られることです。45字以内では、操作の主体と情報取得の効果を簡潔に押さえる。公式解答例では「防災センタから地上局の要員を介さずに、監視カメラ操作で監視対象の情報が得られる」としている。
設問2(1)
2機の飛行開始時刻をずらすと、一方の飛行中に他方を交代させる運用が可能になる。これは監視を途切れさせず、連続監視時間を延ばすための工夫です。したがって、aは要望⑤の「連続監視時間を長くしてほしい」となる。
設問2(2)
無線中継を行う機体は、地上局から直接届かない別の無人機のデータを受け取る。そのデータが自機宛てではなく、元々自機から送信したものでもない場合、そのまま送信することで中継する。公式解答例も、この受信データの条件と再送処理を通信機能として示している。
設問3(1)
追加カメラの映像を使わず、制御部でナビゲーション用の模擬画像を生成する場面です。本文の従来機能では、飛行経路の生成に3次元地形データと航法センサのデータを用いているため、dとeは「3次元地形データ」「航法センサのデータ」となる。公式解答例ではこの2つは順不同としている。
設問3(2)
追加カメラの映像は無線で操縦端末へ送る必要がある。一方、通信には飛行制御情報、監視カメラ・センサのデータなども流れるため、通信速度や容量の制約から映像を遅延なく送れない。公式解答例では、追加カメラ映像のリアルタイム性を確保できない点を根拠としている。
設問4(1)
無人機は現在位置を把握できても、最短経路の計算に必要な飛行禁止空域や地形を含む3次元地形データを持っていない。従来の自律飛行では地上局がこのデータを参照して経路を決めるため、理由は「3次元地形データをもっていないから」となる。
設問4(2)
地上局は、無人機から航法センサのデータとともにバッテリ残量を受信し、着陸地点まで飛行可能か判断する。残量が不足すると判断した場合は、最後に送信したウェイポイント情報を使った自律飛行へ切り替える。したがって、fは「バッテリ残量」、gは「自律飛行」となる。
学習のポイント
要件から機能を対応付け、通信制約と安全確保の条件を答案に反映する力を養う。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成27年度秋期 システムアーキテクト試験 午後Ⅰ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例 / 採点講評)
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