SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ
平成25年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問3
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- アE-R図
- イシーケンス図
- ウデータフロー図
- エペトリネット
解き方のヒントを見る
設計図法が表す観点を見極める
設計図法は、対象のどの側面を描くために作られたかで区別できます。名称の印象ではなく、図の要素と要素間のつながりが何を意味するかに注目し、問われている観点と図法の目的が合っているかを確かめましょう。
この問題で問われていること
問われているのは、図法ごとの記号の暗記よりも、その図が設計対象のどの観点を表現するために使われるかという理解です。要素を結ぶ線や矢印が何を伝えるかを手掛かりに、観点と図法の対応を一つずつ吟味してください。
視点
図法は、設計対象の一つの側面だけを取り出し、それ以外を意図的に省いた抽象化です。そのため、ある図法について「この図で何が読み取れるか」だけでなく、「この図では何が読み取れないか」も考えると、その図法が担う観点がはっきりします。要素(箱や記号)が何を指し、要素同士を結ぶ線や矢印が何を意味するのかを自分の言葉で説明できるかを確かめると、名称だけで判断する誤りを避けやすくなります。
確認ポイント
- それぞれの図法で、要素同士を結ぶ線や矢印が何を意味しているかを自分の言葉で説明できるか
- その図法を使うと読み取れる情報と、読み取れない情報を区別できているか
- 問われている観点と、図法が本来表現しようとしている観点が一致しているかを、名称の印象ではなく目的から判断しているか
正解と解説を見る
正解
イ
解説
イベント駆動型アプリケーションでは、イベントを受け取った対象がどの順序で処理し、別の対象へどのように通知するかを整理する必要がある。そのため、時間順の相互作用を表現できる図が有用です。
理由
シーケンス図は、複数のオブジェクトやシステム間で交換されるメッセージを時間の流れに沿って表現する。イベントの発生、受信、処理、次の通知という順序を確認できるため、イベント処理のタイミング設計に適している。
比較
E-R図はデータの実体と関連、データフロー図は処理とデータの流れを中心に表す。ペトリネットは状態やイベントの関係を表すモデルだが、この設問で求める処理対象間の時間的なメッセージ交換を直接整理する図法としては、シーケンス図が該当する。
選択肢ア
これは不正解だよ。E-R図は、エンティティとその属性、エンティティ間の関連など、データの構造を整理するための図である。イベントが発生してから各対象がどの順序で処理するかという時間的な相互作用を表すことが主目的ではないため、この設問には適さない。
選択肢イ(正解)
これは正解だよ。シーケンス図は、複数のオブジェクトやシステムの間で交換されるメッセージを、時間の経過に沿って表現する図である。イベントの発生から受信、処理、後続通知までの順序を確認でき、イベント処理のタイミング設計に有用である。
選択肢ウ
これは不正解だよ。データフロー図は、処理、データストア、外部実体の間でデータがどのように流れるかを表す図である。データの受け渡しを整理するには有用だが、複数の対象によるイベント処理の時間順序やメッセージ交換を中心に表す図ではない。
選択肢エ
これは不正解だよ。ペトリネットは、状態を示すプレースと事象を示すトランジションなどによって、状態変化や事象間の関係をモデル化する図である。この設問で問われる、対象間の処理順序やメッセージ交換を時間軸に沿って整理する目的には、シーケンス図が適している。
学習のポイント
各種図法の目的を、構造・データの流れ・時間的な相互作用の違いで整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成25年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問3(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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