SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成24年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問18

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

ストレージ技術におけるシン・プロビジョニングの説明として,適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    同じデータを複数台のハードディスクに書き込み,冗長化する。
  2. イ
    一つのハードディスクを,OSをインストールする領域とデータを保存する領域とに分割する。
  3. ウ
    ファイバチャネルなどを用いてストレージをネットワーク化する。
  4. エ
    利用者の要求に対して仮想ボリュームを提供し,物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てる。
解き方のヒントを見る

ストレージ技術の目的を見極める

ストレージ容量に関わる技術は名称が似ていても、それぞれ解決しようとする課題が異なります。各技術が何のために生まれたのかという目的に着目し、その目的と問われている内容が整合しているかを一つずつ確かめる姿勢で臨みましょう。

この問題で問われていること

この種の問題では、ある技術を他の技術と区別する力が問われます。区別の軸を一つに定め、各技術がどんな課題を解決するために使われるのかを自分の言葉で説明できるかを確認してから、提示された内容と照らし合わせてください。

視点

ストレージ分野では、容量の扱い、信頼性、性能、運用の手間など、技術ごとに主な関心事が異なります。名称や印象で判断すると、似た技術どうしを取り違えやすくなります。まず、その技術を導入すると何が改善されるのか、つまり目的を一言でまとめてみましょう。目的がはっきりすると、その技術に当てはまる説明と、別の技術に当てはまる説明を切り分けやすくなります。

確認ポイント

  • 問われている技術が主に解決しようとしている課題を、自分の言葉で一言にまとめられるか
  • 検討している説明が、その技術の目的と同じ関心事について述べているか
  • 目的が異なる別の技術の説明を、名称の似ている技術のものと混同していないか
正解と解説を見る

正解

エ

解説

シン・プロビジョニングは、利用者やサーバには必要な容量を持つ仮想ボリュームとして見せながら、物理ディスクの容量を実際の使用量に応じて段階的に割り当てる技術です。

理由

シン・プロビジョニングでは、利用者に対して仮想ボリュームを提供し、見かけ上の容量と物理的に確保済みの容量を分けて管理する。物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てられるため、初めから全容量を確保する方式よりも、容量を効率的に利用できる。

比較

同じデータを複数ディスクへ書き込むのは冗長化、一つのディスクを用途別に分けるのはパーティション分割、ファイバチャネルなどで接続するのはストレージネットワーク化です。これらはシン・プロビジョニングそのものの説明ではありません。

選択肢ア

これは不正解だよ。同じデータを複数台のハードディスクに書き込み,冗長化する説明は、障害時にもデータを保てるようにするミラーリングなどの冗長化技術を示している。仮想ボリュームを提供し、物理ディスクを使用量に応じて割り当てるシン・プロビジョニングの説明ではない。

選択肢イ

これは不正解だよ。一つのハードディスクを、OSをインストールする領域とデータを保存する領域とに分割する説明は、ディスクのパーティション分割に該当する。これは記憶領域を用途別に分ける操作であり、物理容量を実際の使用量に応じて割り当てる仕組みではない。

選択肢ウ

これは不正解だよ。ファイバチャネルなどを用いてストレージをネットワーク化する説明は、ストレージエリアネットワークなどの接続・構成方式を示している。ストレージへのアクセス経路を提供する技術であり、仮想ボリュームと物理ディスク容量の割当てを説明したものではない。

選択肢エ(正解)

これは正解だよ。利用者の要求に対して仮想ボリュームを提供し、物理ディスクは実際の使用量に応じて割り当てる説明は、シン・プロビジョニングの特徴に一致する。論理的な容量を先に提供し、物理容量を必要な分だけ確保することで、記憶資源を効率よく利用できる。

学習のポイント

冗長化、パーティション分割、ネットワーク化と、ストレージ容量の仮想的な割当てを区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成24年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問18(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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