SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成21年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問17

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

請書を渡すと契約が成立する書類はどれか。

選択肢

  1. ア
    RFI
  2. イ
    RFP
  3. ウ
    注文書
  4. エ
    提案書
解き方のヒントを見る

取引書類の役割を段階で整理する

取引では複数の書類がやり取りされますが、それぞれがどの段階で、誰から誰へ、どんな意図で出されるものかは異なります。書類の名称の印象に頼らず、その書類を発行した側がどういう立場を示しているのかという一つの観点で整理して検討してみましょう。

この問題で問われていること

問われているのは、書類そのものの細かな記載内容よりも、各書類が取引の流れの中で果たす役割と、当事者間の合意がどの時点で整ったと言えるかとの関係です。書類の存在と合意の成立を切り分けて考えることが出発点になります。

視点

契約は一般に、当事者双方の意思が合致することで成立すると考えられています。取引で使う書類は、その意思を表すため、成立した内容を記録・確認するため、あるいは後続の手続きを進めるためなど、さまざまな目的で用いられます。ある書類が意思を表すものなのか、それとも別の目的のものなのかは名称だけでは判断しにくいことがあります。そのため、発行者・受取者・発行のタイミングに注目すると整理しやすくなります。

確認ポイント

  • その書類は誰が作成し、誰に宛てて渡すものか
  • その書類を出すことで、発行者は相手にどのような意思や情報を伝えようとしているのか
  • その書類が出される前と後で、当事者の権利や義務の状態が変わると言えるかどうか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

請書を渡すことで契約が成立する書類は、発注者が購入や委託の意思と条件を相手に示す注文書です。RFI、RFP、提案書は情報収集や提案に関する書類であり、契約成立そのものを示す書類ではありません。

理由

注文書は、発注者が相手方に対して、商品やサービスを指定した条件で注文する意思を示す書類です。これに対して請書は、その注文を引き受ける意思を示すため、注文書と請書のやり取りによって契約が成立します。

比較

RFIは情報提供を求める書類、RFPは提案を依頼する書類、提案書は依頼に応じて内容を提示する書類です。いずれも契約条件への合意を直接成立させる発注書類とは役割が異なります。

選択肢ア

これは不正解だよ。RFIは情報提供依頼書であり、候補となる製品やサービス、事業者などの情報を収集するために用います。相手に発注する意思を示す書類ではないため、請書を渡すことで契約を成立させる書類には該当しません。

選択肢イ

これは不正解だよ。RFPは提案依頼書であり、発注者が要件を示して、事業者から解決策や実現方法の提案を求めるための書類です。提案を募る段階の書類で、請書と組み合わせて契約を成立させる発注書ではありません。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。注文書は、発注者が商品やサービスを指定した条件で注文する意思を相手方に示す書類です。相手方が請書を渡して注文を引き受けることで、両者の意思が合致し、契約が成立します。

選択肢エ

これは不正解だよ。提案書は、RFPなどの依頼に応じて、要求された業務やシステムをどのように実現するかを示す書類です。提案内容を提示する役割であり、発注者の注文と相手方の承諾による契約成立を直接示す書類ではありません。

学習のポイント

RFI・RFP・提案書・注文書の目的と、契約成立に関係する意思表示の違いを整理しましょう。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問17(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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