SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅱ

平成21年度秋期 システムアーキテクト 午前Ⅱ 問15

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

“システム管理基準”によれば,企画業務の段階で策定すべきものはどれか。

選択肢

  1. ア
    関連するほかの情報システムと役割を分担し,組織体として最大の効果を上げる機能を実現するために,全体最適化計画との整合性を考慮して策定する開発計画
  2. イ
    経営戦略に基づいて組織体全体で整合性及び一貫性を確保した情報化を推進するために,方針及び目標に基づいて策定する全体最適化計画
  3. ウ
    情報システムの運用を円滑に行うために,運用設計及び運用管理ルールに基づき,さらに規模,期間,システム特性を考慮して策定する運用手順
  4. エ
    組織体として一貫し,効率的な開発作業を確実に遂行するために,組織体として標準化された開発方法に基づいて策定する開発手順
解き方のヒントを見る

工程の前後関係で策定対象を見極める

システム管理基準の各段階は、何を決めるための工程かという目的で区切られています。検討対象がどの時点で必要になり、何を前提として作られるのかを考え、段階の役割と結び付けて判断することが大切です。

この問題で問われていること

ある段階で策定されるものを、他の段階の成果と区別できるかが問われています。各検討対象が工程の流れのどこに位置するか、つまり何を受けて何に引き継ぐものかという観点で整理すると考えやすくなります。

視点

管理や監査の基準では、ライフサイクルを複数の段階に分け、段階ごとに実施すべき事項を示しています。ある事項がどの段階に属するかを考えるときは、名称の印象だけで判断しないことが大切です。その事項が何の意思決定に使われるか、どの成果を前提に作られるかを手掛かりにします。工程は前の段階の成果を次の段階が受け取って進むものなので、前後関係を意識すると位置付けを整理しやすくなります。

確認ポイント

  • 検討対象が何の意思決定に使われるものかを自分の言葉で説明できるか
  • その対象を作るときに前提となる成果が何かを考えたか
  • 工程の流れの中で、その対象が前段と後段のどちらに位置するかを確かめたか
正解と解説を見る

正解

ア

解説

企画業務では、組織全体の情報化方針を踏まえ、関連システムとの役割分担や全体最適化との整合性を考慮した個別システムの開発計画を策定する。

理由

企画業務では、関連する情報システムとの役割分担や組織全体の最適化との整合性を考慮し、対象システムで実現する機能の開発計画を策定する。これは企画段階で検討する内容に該当する。

比較

全体最適化計画は組織全体の情報化を方向付ける計画であり、開発手順や運用手順は開発・運用作業を進めるための手順です。したがって、それぞれ策定される目的や段階が異なる。

選択肢ア(正解)

これは正解だよ。関連する情報システムとの役割分担を考え、組織全体として最大の効果を上げる機能を実現するための開発計画は、企画業務で策定する内容に該当する。全体最適化計画との整合性を考慮する点も適切である。

選択肢イ

これは不正解だよ。経営戦略に基づき、組織全体の整合性や一貫性を確保するための全体最適化計画は、個別システムの企画業務で策定する開発計画より上位の全体計画に当たるため、設問の対象とは異なる。

選択肢ウ

これは不正解だよ。運用設計や運用管理ルール、システムの規模や期間などを踏まえて定める運用手順は、システムを運用する段階の作業方法を示すものである。企画業務で策定する開発計画とは目的と段階が異なる。

選択肢エ

これは不正解だよ。組織で標準化された開発方法に基づき、効率的な開発作業を進めるための開発手順は、開発作業の進め方を定めるものである。企画段階で検討する開発計画とは役割が異なる。

学習のポイント

全体最適化計画、開発計画、開発手順、運用手順の段階と目的を区別する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)平成21年度秋期 システムアーキテクト試験 午前Ⅱ 問15(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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