SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ

令和6年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問5

問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。

問題

システムの信頼性設計に関する記述のうち、適切なものはどれか。

選択肢

  1. ア
    フェールセーフとは、利用者の誤操作によってシステムが異常終了してしまうことのないように、単純なミスを発生させないようにする設計方法である。
  2. イ
    フェールソフトとは、故障が発生した場合でも機能を縮退させることなく稼働を継続する概念である。
  3. ウ
    フォールトアボイダンスとは、システム構成要素の個々の品質を高めて故障が発生しないようにする概念である。
  4. エ
    フォールトトレランスとは、故障が生じてもシステムに重大な影響が出ないように、あらかじめ定められた安全状態にシステムを固定し、全体として安全が維持されるような設計方法である。
解き方のヒントを見る

信頼性設計を考える確認視点

システムの信頼性を検討するときは、起こり得る事象と影響、要求される水準、運用や保守を含む前提を切り分け、全体の整合性を確かめる視点を持ちましょう。個別の表現より、目的との関係に注目します。

この問題で問われていること

この問題では、個別の用語の印象だけで判断せず、示された考え方がシステム全体の要求や前提とどのようにつながるかを確認することに集中しましょう。構成要素同士の関係にも目を向けます。

視点

信頼性設計を整理する際は、想定するリスク、求められる状態、それを支える仕組み、導入後の扱いを同じ枠組みで眺め、局所的な説明が全体の目的と矛盾しないかを考えます。

確認ポイント

  • 対象としているリスクと、守るべき目的が対応しているか
  • 設計時の前提と、実際の利用・運用条件にずれがないか
  • 一部だけでなく、システム全体への影響まで含めて考えられているか
正解と解説を見る

正解

ウ

解説

適切なのはウです。フォールトアボイダンスは、システム構成要素の品質を高めるなどして、故障が発生しないようにする考え方です。

理由

フォールトアボイダンスは、設計や部品の品質向上によって、そもそも故障や障害が発生しにくい状態を目指す概念です。したがって、構成要素の個々の品質を高めて故障を防ぐというウの記述が適切です。

比較

フェールセーフは異常時に安全な状態へ移行する考え方、フェールソフトは機能を縮退させても稼働を継続する考え方、フォールトトレランスは故障が起きても必要な機能を維持する考え方です。

選択肢ア

これは不正解だよ。フェールセーフは、利用者の単純なミスを発生させないこと自体を目的とする設計ではなく、故障や異常が起きたときに、システムをあらかじめ定めた安全な状態へ移行させる考え方である。

選択肢イ

これは不正解だよ。フェールソフトは、故障が発生した場合に一部の機能を停止または縮退させながら、重要な機能の稼働を継続する概念である。機能を縮退させないという説明は、この用語の特徴と反対である。

選択肢ウ(正解)

これは正解だよ。フォールトアボイダンスは、構成要素の品質向上や適切な設計によって、故障が発生しないようにする概念である。故障発生後の対処ではなく、故障の発生そのものを避ける点が記述と一致している。

選択肢エ

これは不正解だよ。故障が生じたときにシステムを安全な状態へ固定する設計は、フェールセーフの説明に当たる。フォールトトレランスは、冗長構成などによって故障が発生しても、システムの機能やサービスを継続させる考え方である。

学習のポイント

フェールセーフ、フェールソフト、フォールトアボイダンス、フォールトトレランスの違いを整理する。

出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問5(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)

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