SAシステムアーキテクト試験 午前Ⅰ
令和6年度春期 システムアーキテクト 午前Ⅰ 問4
問題文と選択肢を読んで答えを考えてから、下の「正解と解説を見る」で確認しましょう。
問題
選択肢
- ア演算は 2 進数で行われ,結果も 2 進数で出力される。
- イ特定のアルゴリズムによる演算だけができ,加算演算はできない。
- ウ複数の状態を同時に表現する量子ビットと,その重ね合わせを利用する。
- エ量子状態を変化させながら観測するので,100℃以上の高温で動作する。
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量子ゲート方式を考える視点
量子ゲート方式の特徴を検討するときは、計算をどのような抽象化で表し、情報処理の流れをどの単位で捉えているかに注目し、個別の語句だけで判断しないように整理します。
この問題で問われていること
選択肢を比べる際は、説明が計算の構成要素や処理の進み方という観点に一貫して対応しているかを確認し、周辺分野の一般論と混同していないか丁寧に見直してください。
視点
方式の特徴を読むときは、用語の印象ではなく、計算を表す基本単位、処理を組み立てる考え方、結果を読み取る段階という三つの層に分けて整理すると、説明の射程を落ち着いて比較できます。
確認ポイント
- 説明が扱う対象は、計算の単位・構成・結果のどの層か。
- 用語の印象ではなく、文章全体の観点が一貫しているか。
- 量子計算一般の話と、方式の特徴の話を区別できているか。
正解と解説を見る
正解
ウ
解説
量子ゲート方式の量子コンピュータは、量子ビットの重ね合わせなど量子力学的な性質を利用して計算する。古典コンピュータの二進数処理や動作温度をそのまま説明するものではありません。
理由
量子ビットは0または1のどちらか一方だけでなく、複数の状態を重ね合わせた状態として表現できる。量子ゲート方式では、この性質を利用して量子状態を操作し、計算を実行する。
比較
古典コンピュータの二進数処理だけを述べた説明や、加算ができないという説明は量子計算の特徴を正しく表さない。また、量子状態を扱うことと、100℃以上の高温で動作することは結び付かない。
選択肢ア
これは不正解だよ。二進数を用いて演算し、結果も二進数で出力するという説明は、主に古典コンピュータのビット処理を表している。量子ゲート方式の特徴である量子ビットの状態や重ね合わせに触れていない。
選択肢イ
これは不正解だよ。量子コンピュータは特定のアルゴリズムだけに限定され、加算演算ができないものではない。量子ゲートを組み合わせて種々の処理を実現できるため、加算できないとする説明は誤りである。
選択肢ウ(正解)
これは正解だよ。量子ビットは複数の状態を重ね合わせて表現でき、量子ゲート方式ではその重ね合わせを計算に利用する。この量子力学的な性質を述べているため、量子コンピュータの適切な説明である。
選択肢エ
これは不正解だよ。量子状態を操作して観測することは量子計算に関係するが、それによって100℃以上の高温で動作するとはいえない。量子コンピュータでは方式に応じた環境や温度管理が必要になる。
学習のポイント
量子ビットの重ね合わせと、古典ビットによる二進数表現との違いを整理する。
出典:独立行政法人 情報処理推進機構(IPA)令和6年度春期 システムアーキテクト試験 午前Ⅰ 問4(公式資料:問題冊子(PDF) / 解答例)
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